2004 Fiscal Year Annual Research Report
FISH法による個人固有のテロメア長と高齢疾患の解析
Project/Area Number |
16590300
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
仲村 賢一 財団法人東京都高齢者研究, 福祉振興財団・東京都老人総合研究所, 助手 (60159069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田久保 海誉 財団法人東京都高齢者研究, 福祉振興財団・東京都老人総合研究所, 参事研究員 (00154956)
下村 七生貴 財団法人東京都高齢者研究, 福祉振興財団・東京都老人総合研究所, 助手 (10158751)
石井 章雄 財団法人東京都高齢者研究, 福祉振興財団・東京都老人総合研究所, 助手 (60167244)
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Keywords | 高齢疾患 / テロメア / Tissue-FISH |
Research Abstract |
(1)組織の収集・保存:-80℃に保存してあるサンプル(同一個体100例(0〜101歳)、4臓器(大脳、心筋、肝、腎))を10%Bufferホルマリンにて固定しパラフィンブロックを作製した。 (2)組織の検定:新たに収集した20検体の組織については組織学的検定を行い、隣接組織の切片を方法で作成し、自己融解、高度の炎症性細胞浸潤のあるものは検討対象から除いた。 (3)DNAの抽出と検定:サザンブロット法用のDNA抽出は、抽出キットを用いずにフェノールクロロホルム法にて抽出し、ジェノフィールド電気泳動法によるDNAの変性の有無を検定し、100kbp以上のDNAを集めて保存した。 (4)細胞、組織FISHによるテロメア長の測定など:予備的実験として食道癌症例の組織FISHを行い、細胞の種類によりテロメア/セントロメア比(T/CR)が異なることを確認した。このことから、これまでのサザンブロットの結果と比較、検討することが可能となった。また、培養細胞を用いたQ-FISHによりPDの増加に伴うテロメア量の減少についても確認でき、手技的に信頼できる手法であることを立証した。 現在、大脳灰白質ついてアルツハイマー病と非アルツハイマー病症例について神経細胞、各種グリア細胞ごとの解析を進めている。新生児脳についても、同様に解析する予定である。 現在得られている結果は以下の通りである。テロメア長は食道上皮では、T/CRが基底細胞=8.5、傍基底細胞〜棘細胞=2.8、間質細胞=7.0、癌細胞=0.9であった。同一組織内においても細胞ごとにテロメア長は大きな差のあることが明らかになった。培養細胞であるTIG-1細胞のPDLごとの46染色体のpq腕別テロメア長は、PDの増加に伴いばらつきが大きくなることが明らかになり、1PDによる各染色体テロメアの短縮は14〜144bpであった。 (5)研究論文の進行過程:データを集積中である。
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Research Products
(3 results)