2005 Fiscal Year Annual Research Report
Th1反応優位性動脈硬化モデルマウスにおける変異型IL-4による治療法の開発
Project/Area Number |
16590328
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
加藤 誠也 久留米大学, 医学部, 助教授 (60268844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 友昭 久留米大学, 医学部, 講師 (00261066)
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Keywords | 動脈硬化 / 炎症 / Th1反応 / サイトカイン / 遺伝子改変マウス |
Research Abstract |
引き続き遺伝性動脈硬化モデルマウス(ApoE KO mice)を飼育し週齢に相当する動脈硬化性変化を検討した(久留米大学動物実験承認番号1408)。IL-4muteinのadenovirus vector作成に関してはwild type IL-4,Q116E IL-4 muteinについて再度direct sequenceし全長の塩基配列を確認し、5'末端の余分なspacer部分を削除して再度pAdvCMVLink1(shuttle vector)にsubcloning中である。平滑筋細胞を介した血管壁の炎症性機転について、酸化LDLの主要成分で平滑筋細胞の強力な脱分化促進物質LPAが、低分子量G蛋白Racの活性化を介しNADPH依存性の細胞内酸化ストレス増加を来す系に対し、HMG CoA reductase inhibitor、pitavastatinがRac-1活性化の抑制とNADPH oxidaseのmembrane-bound components (p22phox、gp91phox)の発現をmRNA levelで抑制する機序で制御する事を見出した(論文投稿中)。また各種増殖因子の下流でprotein kinase Cと同様にdiacylglycerolによって活性化されるbeta2-chimaerinによるRac-1活性制御を平滑筋細胞ではじめて報告した(in print)。従来の形質転換因子やそのシグナリングと炎症機転や酸化ストレス反応を仲介するシグナリングは密接に関連しており、炎症性形質の発現自体も動脈硬化形成に関与する平滑筋細胞の示す形質変化の重要な側面である可能性が示唆される。また血管新生抑制因子である色素上皮由来因子の役割に関するin vitroないし病理組織学的検討や動脈硬化病変形成への関与が示唆される幹細胞の分化、増殖に関する糖化後期生成物AGEの影響についても論文報告を行った。
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Research Products
(5 results)