2005 Fiscal Year Annual Research Report
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16590340
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
由井 克之 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (90274638)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 季里 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (70307940)
都田 真奈 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (30398151)
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Keywords | マラリア / T細胞 / 記憶細胞 / 樹状細胞 / サイトカイン / マクロファージ / パターン認識受容体 / 免疫制御 |
Research Abstract |
1.赤内型マラリア原虫によるT細胞免疫応答の修飾 マラリア原虫P.yoelii 17XNL(弱毒株)感染治癒マウスCD4^+ T細胞の原虫特異的免疫応答とその防御効果について解析した。治癒マウス脾CD4^+ T細胞は原虫抗原特異的な増殖反応を示し、記憶細胞の存在が示された。しかしながら、IL-2産生は殆ど検出されずIL-10産生が高かった。さらに、精製CD4^+ T細胞を受け身移入したマウスにP.yoelii 17XLスポロゾイトの感染実験を行ったところ、有意な防御効果は得られなかった。これら記憶CD4^+ T細胞が機能的に修飾を受けている可能性が示唆され、その機構についてさらに解析を進めている。 2.マラリア感染マウス樹状細胞の機能解析 P.yoelii 17XL(強毒株)感染マウス及びP.yoelii 17XNL(弱毒株)感染治癒マウスの脾樹状細胞の性状を解析した。正常樹状細胞と比較し、共にLPS等Toll-like receptor(TLR)刺激に対するIL-12産生は低下しており、IL-10産生が増加していた。一方、T細胞に対する抗原提示能力はMHC class I経路、MHC class II経路共に特に低下してはいなかった。IL-10産生増加の機構と、抗原提示されたT細胞の機能についてさらに解析を進めている。 3.免疫応答を制御する転写因子IRF-4のマクロファージにおける機能 転写因子IRF-4は、免疫細胞(リンパ球・樹状細胞・マクロファージ)に発現されている。本研究では、マクロファージにおけるIRF-4の役割を解析した。IRF-4 KOマウスを用いた実験などから、IRF-4がTLRの刺激伝達に抑制的に働くことを明らかにした。さらにこの抑制は、MAPキナーゼJNKやNF-κB活性化を制御していることを明らかにした。
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Research Products
(2 results)