2004 Fiscal Year Annual Research Report
トランスジェニックマラリア原虫の作製により原虫の感染初期の動態を探る
Project/Area Number |
16590344
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
松岡 裕之 自治医科大学, 医学部, 助教授 (10173816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 明治 自治医科大学, 医学部, 講師 (30294432)
平井 誠 自治医科大学, 医学部, 助手 (50326849)
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Keywords | マラリア / ハマダラカ / ルシフェラーゼ / 遺伝子導入 / スポロゾイト / 唾液腺 |
Research Abstract |
マラリア原虫は哺乳動物の体内に侵入後,直ちに肝細胞に至りここで増殖するといわれているが,他の臓器への侵入・増殖は起きていないのか,また肝臓に至るまでの原虫の移動はどのようになされているのか,この2点については十分解明されてはいない。我々はレポーター遺伝子を組み込んだトランスジェニック・マラリア原虫(Plasmodium berghei)を作製して,ハマダラカを介してマウスに注入し,生体内における原虫の分布・増殖を画像化あるいは定量化しようと努めている。本年度は目的とする遺伝子を含むプラスミドを,効率よく野生型原虫に組み込み,トランスジェニック原虫をクローン化する方法の確立に努めた。成果としてこれまでに,ルシフェラーゼのほかGFPを発現するトランスジェニック原虫の作成に成功した。ルシフェラーゼ・アッセイ法により,マウス血流中では原虫濃度0.01%で検出できる感度を得た。このトランスジェニック原虫をハマダラカに吸血させて,蚊の体内でのスポロゾイトの発育や移動,特に唾液腺における局在や吸血に伴う挙動などの知見を得た。すなわちスポロゾイトは,蚊の唾液腺の側葉遠位部より侵入し,唾液腺細胞を経てクチクラ層のない腺管遠位部より管腔内に至る。側葉近位部より侵入したスポロゾイトは,クチクラ層にはばまれて唾液腺管腔内には侵入できない。
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Research Products
(3 results)