2004 Fiscal Year Annual Research Report
モルモットにおける結核菌糖脂質の抗原提示と免疫応答の解析
Project/Area Number |
16590369
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
熊沢 義雄 北里大学, 理学部, 教授 (30072375)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝本 博明 北里大学, 理学部, 講師 (00253534)
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Keywords | モルモット / 結核菌糖脂質 / CD1 / サイトカイン |
Research Abstract |
結核は、結核菌のタンパク質や脂質成分に対する免疫応答に基づく慢性疾患である。脂質抗原のT細胞への抗原提示は、主にCD1bにより行われている。マウスには、CD1b遺伝子がないため脂質抗原に対する免疫応答の解析には適さないが、モルモットにはヒトCD1bに相当する分子が存在する。しかし、モルモットを用いた免疫応答の解析をするための、サイトカインの測定系などのツールが数少ない。本研究では、結核菌糖脂質をモルモットに免疫し、脂質抗原に対する免疫応答を解析することと、モルモットサイトカインの測定系を確率することを目的としている。 Hartley系モルモットに、タンパク抗原として結核菌由来組換えCFP10、卵白アルブミンおよび脂質抗原として結核菌由来粗脂質画分を免疫し、経時的に遅延型過敏症、抗体価の測定およびT細胞増殖応答も誘導された。T細胞をCD4陽性T細胞とCD8陽性T細胞に分画して結核菌糖脂質に対する増殖応答を検討した結果、を測定した。結核菌糖脂質に対する抗体は主にIgG2であり、Th1優位な反応が認められた。結核菌糖脂質に対して遅延型過敏症が誘発され、T細胞の増殖応答を検討した結果、CD4およびCD8陽性T細胞ともに増殖応答が認められた。投稿論文を作成中である。 モルモットのサイトカインの測定系を確立するため、本年度はTh1反応に重要なIL-12およびTFN-γの組換えサイトカインを精製し、単クローン抗体の作製を行った。組換えIL-12p35およびIL-12p40のヘテロ二量体をバキュロウイルスの系で精製した。精製した組換えIL-12をマウスに免疫し、定法に従って単クローン抗体を作製した。現在、得られた単クローン抗体の抗原特異性などを検討中である。IFN-γに関しては、安定に組換えIFN-γを発現するバキュロウイルスを作製中である。
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