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2005 Fiscal Year Annual Research Report

神経細胞におけるプリオン蛋白の分子シグナルの解明

Research Project

Project/Area Number 16590387
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

坂口 末廣  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (60274635)

Keywordsプリオン蛋白 / 結合分子 / シグナル / yeast-two hybrid / 細胞死 / 凝集体 / 蛋白分解
Research Abstract

プリオン蛋白のN-末半分(PrP23-120)をプローブとして、yeast-two hybrid法によりマウス脳cDNAライブラリーをスクリーニングしPrP結合分子の同定を試みた。2回の別々のスクリーニングの結果、膜蛋白であるsynaptic glycoprotein 2(Gpsn2)が同定できた。この蛋白は、308個のアミノ酸からなり、脳以外にも様々な組織で発現している。しかし、今回我々がyeast-two hybrid法により同定したGpsn2はN末領域の15アミノ酸が欠損していた。興味深いことに、この蛋白にmycタグを付加し培養細胞に発現させると、著明な細胞死を誘導した。界面活性剤を用いて細胞を溶解しウェスタンブロッティングを行うと、この欠損蛋白は凝集体を形成しゲル内を移動できなかった。しかし、尿素で細胞を溶解しウェスタンブロッティングを行うと、この蛋白は様々に切断されたバンドとして検出できるようになった。つまりこれらの結果は、欠損Gpsn2は細胞内で凝集体を形成し細胞死を誘導することを示唆した。このGpsn2による細胞死または凝集体形成が15アミノ酸の欠損によるものなのか不明である。現在、正常のGpsn2の遺伝子をクローニングし解析を進めている。また興味深いことに、PrPを共発現させると、欠損Gpsn2による細胞死を阻害することができた。プリオン病では、異常PrPが凝集体を形成し、正常PrPは減少している。今回の我々の結果は、欠損Gpsn2と同様に、異常PrPの凝集体が神経細胞死を来たし、正常PrPはその細胞死のシグナルを阻害している可能性を示した。また我々は、Ubiquitin-conjugating enzyme E2E 2も同定することができた。この分子は、蛋白分解に関与する酵素である。この分子を神経細胞に発現させると、僅かであるが、正常PrPの分解が促進した。つまりこの結果は、この分子がPrPを特異的に分解する分子の一つである可能性を示唆した。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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