2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16590411
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
竹田 和由 順天堂大学, 医学部, 講師 (80272821)
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Keywords | NK細胞 / TRAIL / perforin / 分化 / DR5 / 抗体療法 / NKT細胞 / ICOS |
Research Abstract |
NK細胞とNKT細胞による標的細胞の認識機構および傷害機構を明らかにし、その免疫機構における意義、さらに、これらの細胞が発現する機能分子の応用による免疫系の制御をめざして研究を行った。(1)胎生時からNK細胞が存在し、このimmatureなNK細胞はperforin依存性の細胞傷害活性は弱いが、サイトカイン産生能および強いTRAIL依存性の細胞傷害活性を有し、これにより若年期の生体防御において重要な役割を担っていることを明らかにした。また、adultマウスの肝臓に存在するTRAILを発現したNK細胞が、mature NK細胞への分化機能を有していることも示した。これによりNK細胞は抑制性レセプターによる制御のほかに、TRAILの正常細胞は傷害せずに感染細胞を選択的に傷害するという特性により、効果的に生体防御に寄与していることが示され、さらにNK細胞の分化と機能分子の発現に関する新たな知見が示された。(2)TRAILを介した腫瘍細胞の傷害機構を癌治療へ応用すべく、TRAILの細胞死誘導レセプター(DR5)に対するアゴニスティック抗体(MD5-1)を作製し、この抗体を投与した。その結果、MD5-1の投与はTRAIL感受性腫瘍を拒絶に導くのみならず、抗原提示細胞を効率的に腫瘍内に導き活性化し、腫瘍抗原の提示を増強することにより、T細胞依存性の腫瘍特異的免疫反応を誘導することで、速やかにTRAIL耐性変異株に対しても強い抗腫瘍硬化を発揮することを示した。これにより、TRAILを介した腫瘍細胞傷害の臨床応用が有用であることが示された。(3)NKT細胞による機能発揮に、補助シグナルであるICOSが重要な役割を担っていることを示し、NKT細胞の機能発揮に関与する新たな分子機構を示した。この結果は、癌治療に用いられつつあるNKT細胞療法の効果を増強することに応用可能であると考えられる。
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Research Products
(6 results)