2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16590432
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
前田 幸宏 日本大学, 医学部, 助手 (10287641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅里 良正 日本大学, 医学部, 助教授 (60213485)
大道 久 日本大学, 医学部, 教授 (60158805)
寺崎 仁 日本大学, 医学部, 講師 (90227512)
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Keywords | 病院評価 / 医療の質 / クリニカル・インディケータ / 評価指標 / DPC / 褥瘡発生率 |
Research Abstract |
本研究は、データに基づいた客観的で比較可能な評価指標についての検討を行うことにより、病院医療の評価および質の向上に寄与することを目的とするものである。昨年度から本年度にかけては、Adverse Event(減少させる可能性がある合併症等)の整理、病名と術式および医療行為の組み合わせによる合併症判定ロジックの立案、DPC関連情報の収集および質向上に有効なクリニカル・インディケータの検討、褥瘡発生状況に関するデータの分析、病院機能評価の現状の検討、研究協力病院における医療の質向上に向けた委員会活動事例の検討、大学病院の医師の診療実績評価の取り組み事例の検討などを行った。 Adverse Eventについては、DPCデータの活用を前提に、褥瘡の発生や再入院のようにDPCに依存しない(全疾患共通)ものと、術後合併症やカテーテル由来感染のようにDPC別に把握できるものに整理し、さらに20の病態・症状に分類し、それぞれについてICD10およびICD9CMによる定義表を策定した。Kコードによる定義は検討中であり、今後の課題である。 褥瘡評価については、ブレーデンスケールによるリスク調整後の褥瘡発生率・悪化防止状況の把握と検討を行った。現状では、褥瘡の危険因子情報の把握が十分でないことや、褥瘡調査の時期・頻度(入院時点、手術後、月次調査など)のルールが一定でないため、単純なベンチマーキングは困難である。病院で収集すべき褥瘡データの項目および手順、情報活用の方法を明確にし、標準的な褥瘡評価手法を策定することが必要と考えられる。 次年度には、今年度検討した評価指標について実際のデータでの検証を進めるとともに、コスト関連情報を含めた分析を行い、全国のDPCデータの活用も視野に入れ、いくつかの有効な評価指標について立案する計画である。
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Research Products
(2 results)