2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16590432
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
前田 幸宏 日本大学, 医学部, 助手 (10287641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅里 良正 日本大学, 医学部, 助教授 (60213485)
大道 久 日本大学, 医学部, 教授 (60158805)
寺崎 仁 日本大学, 医学部, 講師 (90227512)
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Keywords | 病院評価 / 医療機能評価 / 医療の質 / クリニカル・インディケータ / 臨床評価指標 / DPC / パフォーマンス・レポート |
Research Abstract |
従来より、診療の質の向上のためには、診療のプロセスおよび診療結果としてのアウトカムデータに基づく評価が重要であると言われてきた。本研究は、DPC等のデータを利用し、その活用に向けた課題を検討するとともに、データに基づいた客観的で比較可能な評価指標のあり方について検討を行うことにより、病院医療の評価および質の向上に寄与することを目的とするものである。 本研究の検討に際し、診療情報管理や情報分析に関して専門的知識や経験を有する医師および診療情報管理士などによる研究班を組織した。 研究班では、DPC関連情報の収集および活用に向けた課題の検討、クリニカル・インディケータ(臨床評価指標)の普及状況等に関する検討、質評価指標に関する海外事例や国内事例の検討、質向上のため基本的に把握すべきインディケータの整理、Adverse Event(減少させる可能性がある合併症等)の定義の検討、DPCデータの疾患名と術式および医療行為の組み合わせによる合併症判定ロジックの検討、褥瘡発生状況や再入院に関するデータの分析および検討、乳がん診療を評価する調査票の検討、医療の質向上に向けた病院内での委員会活動やパフォーマンス・レポートの検討、および、(財)日本医療機能評価機構による病院機能評価の現状の課題などについて検討を行った。 今回検討した評価指標・評価手法は、現状ではまだデータ精度の確保等に課題がみられるが、今後の医療の質評価とその向上を図る方法の一つとして有効であると考えられる。また、診療のパフォーマンス・レポートの策定は、医療の質向上に向けた内部的な取り組みの促進という二次的効果を伴い、施設間比較指標としての客観性や妥当性確保という課題はあるが、わが国の病院全体の質向上に寄与する方策として意義があると考えられる。
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Research Products
(3 results)