2004 Fiscal Year Annual Research Report
筋骨格系負荷の高い介護条件における各種介助技術の有効性に関する実験的研究
Project/Area Number |
16590490
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
小野 雄一郎 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (80135334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長岡 芳 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (60217974)
今枝 敏彦 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (00303636)
島岡 みどり 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (30135389)
蛭田 秀一 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 助教授 (30173272)
巽 あさみ 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (90298513)
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Keywords | 介護 / 介護技術 / 介護補助具 / 自覚的作業強度 / 生体力学 / 生理学的評価 / 筋骨格系障害 / 人間工学 |
Research Abstract |
平成16年度は、ベッド上での上方移動介助(1人作業と2人作業)を対象に、生理学・心理学・生体力学的指標を用いた実験的検討(n=20)を行った。その結果、(1)各種介助技術活用による負荷・負担軽減効果、(3)患者からの評価等に関する知見をまとめた。その結果、(1)同種類の作業方法に関し、1人作業に比べて2人作業では作業者の自覚的作業強度評価、作業選好、患者評価いずれも良好であった。(2)2人作業において介助補助具の使用により作業者の自覚的作業強度評価が軽減された。(3)2人作業において介助補助具の不適な使用方法では自覚的作業強度評価が高値となった。(4)1人作業に関する生理学的・生体力学的評価で、介助補助具の使用により生体負荷の軽減傾向が見出された。今後、2人作業と1人作業での生理学的・生体力学的評価結果を比較分析する予定である。本成果については、産業保健関連の学会に発表予定である。 平成16年度はさらに寝返り介助・端座位への起き上がり介助作業を対象として基礎的実験を行い、手・四肢等にかかる力(圧力負荷等)を記録した。その結果、(1)ベッド上の患者の頭部や腰部を持って介護者側へ引き寄せる作業ではベッド側面に当てた作業者の膝に約10〜20kgの負荷がかかる。(2)寝返り介助では作業者の手にかかる負荷が約1〜13kgと作業方法により変動する。(3)端座位への起き上がり介助でも作業者の手・腕にかかる負荷が約4〜9kgと作業方法により変動する。(4)ベッド上に作業者に片膝をのせる作業では作業者は自己の体重の4割を片膝で支える。等の知見を得た。現在、これらの知見にもとづいて今後の実験に関する力学的作業負荷評価の精度向上、患者の重量・体格に応じた介助技術の適用限界検討に向けた実験条件設定を検討中である。
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Research Products
(4 results)