2004 Fiscal Year Annual Research Report
地域と個人の社会経済的不利が低下させる健康水準の定量化とそのメカニズムの解析
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16590497
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
福田 吉治 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (60252029)
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Keywords | 公衆衛生 / 疫学 / 社会疫学 / 健康格差 / 社会経済的要因 / 健康政策 / マルチレベル分析 |
Research Abstract |
1.地域の社会経済的不利により低下する地域住民の健康水準の定量化 地域住民の健康水準と地域の社会経済的指標との関連の定量化として、都道府県および市区町村を単位とした分析を行った。健康指標として、平均余命・健康寿命、年齢調整死亡率(年齢階級別、死因別含む)の作成と収集を行った。社会経済指標は、国勢調査、住宅統計調査等をもとにした既存資料よりデータベースを作成した。健康指標と社会経済指標との関連を分析し、社会経済的水準の低い地域は高い地域に比較して高い死亡率を示すことを明らかにした。死亡率と社会経済的指標との分析は、1970年代から1990年年代までの経年変化を分析し、死亡率と社会経済的指標との関連性が時間とともに変化することを明らかにした。 2.地域住民の健康水準と関連する社会経済的指標の開発 作成した都道府県および市区町村データを用いて、地域の社会経済的状況を表す単独の指標の開発を行った。海外で使用されている地域指標をレビューし、収入、学歴、居住環境等の7つの分野からの社会経済指標を組み合わせ、地域の不利な社会経済的要因を表す困窮インデックスを算出した。都道府県および市区町村を単位として、困窮インデックスと死亡率との有意な関連を明らかにした。 3.個人と地域の社会経済的要因が健康状態および生活習慣に与える複合的影響 全国規模のマクロデータファイル(国民生活基礎調査)によるマルチレベル分析を利用し、生活習慣(喫煙、飲酒、運動、食事、ストレス)および検診受診状況と個人特性(性、年齢、職業、収入、他)および既存資料より得られた地域(単位=都道府県および大都市)の社会経済指標との関連を明らかにした。
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Research Products
(4 results)