2005 Fiscal Year Annual Research Report
性差を考慮した生活習慣病発症メカニズムの疫学的病態解明と予防プログラム作成
Project/Area Number |
16590499
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
玉腰 浩司 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30262900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八谷 寛 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30324437)
近藤 高明 名古屋大学, 医学部, 助教授 (00195900)
豊嶋 英明 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10023657)
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Keywords | 生活習慣病 / 性差 / 健康習慣 |
Research Abstract |
2002年、愛知県内の某職域に所属する30歳代から60歳代の男女従業員に対して、健康診断と自記式生活習慣アンケートを行い、結果の利用に同意を得られたもののうち喫煙、飲酒など8つの生活習慣に関わるアンケートに記載があり、かつ肝機能異常、貧血、炎症の存在、腎機能異常、耐糖能異常、脂質代謝異常、高尿酸血症、血圧高値、肥満、現在治療中の疾患が有の10の異常を判定しうるデータがある男性2594人、女性715人を研究対象とした。これらの10項目に関しては、各異常を1点として個人毎に合計し、不健康度得点(10点満点)とした。さらに、その点数を用いて不健康度偏差値を算出した。8つの生活習慣についても同様に合計し、0-4点(不良群)、5-6点(中庸群)、7-8点(良好群)の3群に分けた後、不健康度との関連を検討した。8つの健康習慣を合計し、8点満点とすると、女性(平均±標準偏差:4.88±1.46)は男性(4.61±1.58)に比して有意に多くの健康習慣を有していた(p<0.001)。分布をみても女性は高い得点にシフトしている傾向がみられた。男性において、不健康度得点の年齢調整平均値(標準誤差)は、生活習慣の不良群2.22(0.04)、中庸群が2.11(0.04)、良好群が1.80(0.08)と健康習慣を多く持つ人ほど不健康度得点が低下する傾向がみられた。一方、女性では、同順に1.13(0.06)、1.03(0.06)、1.10(0.11)と健康習慣と不健康度との間には関連は認められなかった。男性において、生活習慣良好群は、全年齢層で他の2群に比して偏差値が低く、良い健康状態を保っていた。対象集団の平均的な不健康度(健康度)である偏差値50に達する年齢は、生活習慣良好群が不良群・中庸群より5-10歳遅かった。一方、女性では健康習慣と不健康度偏差値との間には関連は認められなかった。
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Research Products
(7 results)