2004 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚障害者が健診を受診するためのコンピュータ支援による情報提供に関する研究
Project/Area Number |
16590515
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
高橋 英孝 昭和大学, 医学部, 講師 (70271369)
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Keywords | 聴覚障害者 / 健康診断 / 手話 / 胃部エックス線検査 / 音声認識 |
Research Abstract |
これまでに日立製作所中央研究所と共同で、術者からの指示や説明を専用操作パネルのボタンを押すことによって検査台に設置したモニタ上に手話アニメーション、文字およびジェスチャーを映し出すことにより統合的な情報を提供する、胃部エックス線検査用コンピュータ支援情報提供システムを開発した。実際に検査を実施してみると健聴者と比較して検査時間が延長することが明らかとなり、食事の問題などから限られた時間内に多人数の検査を行うような集団検診を実施するためにはいくつかの課題を克服する必要性が認められた。本年度は、それらの課題のうち、1.操作側の負担を減らすために音声認識技術を応用した入力方法の検討、2.受診者の安全と死角をなくすためのモニタ設置場所の検討、3.受診者が安心して検査を受けられるために予め検査手順を手話と文字とで説明するビデオコンテンツの作成、の3点を中心に行った。 音声認識技術を応用してマイクロフォンからの指示によってモニタ上の表示を操作する方法を開発した。複数の技師による認識率の評価を行った結果、ほぼ100%の認識率が得られた。 受診者用のモニタはこれまで検査台に設置していたが、狭い部屋での取り回しや死角が生じるなどの課題を克服するために壁掛け式の液晶モニタの使用や死角を回避する手段としてアーム式モニタを使用した。 受診者向けの胃部エックス線検査説明用ビデオコンテンツを作成した。出来上がったコンテンツに対して聴覚障害者や手話通訳者からのアドバイスを得た。 次年度は本年度に開発したシステムを使用して、聴覚障害者による評価と改良を行う予定である。
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Research Products
(2 results)