2005 Fiscal Year Annual Research Report
携帯型体動検出器を用いた老人ホーム入所者の睡眠に関する研究
Project/Area Number |
16590517
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
川田 智之 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00224791)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 弘文 日本医科大学, 医学部, 講師 (50213111)
若山 葉子 日本医科大学, 医学部, 講師 (40104062)
李 卿 日本医科大学, 医学部, 講師 (50250048)
勝又 聖夫 日本医科大学, 医学部, 助手 (80169482)
李 英姫 日本医科大学, 医学部, 助手 (60350039)
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Keywords | 睡眠覚醒リズム / 高齢者 / 特別養護老人ホーム / 体動検出器 / 睡眠環境 / 自覚的睡眠感 / アメニティー / QOL |
Research Abstract |
【はじめに】 介護老人保健施設入所者の睡眠の質を大数例で検討した.調査の同意が得られた者に対して,腕時計型体動検出装置(アクチウォッチ:ITC社製)で得られる終夜睡眠時間と昼夜を併せたすべての睡眠時間を測定し,自覚的睡眠感も聞きとりして,高齢者の睡眠データベースを構築することとした. 【対象と方法】 群馬県太田市「八休苑」入所者を対象者とした.明らかな精神疾患は有していないが,70歳以上のため,昼間もベッド上で過ごす場合が少なからず見受けられた. 測定期間は10月〜11月で,連続夜の場合,始めの1夜は「初夜効果」を考えて解析から除いた.なお,対象者の日常の行動には制限を加えなかった. 施設介護者と本研究者が,アクチウォッチを対象者の非利き腕手首に装着した.また,二週間ごとに記録の読み取りと再装着も施設介護者と本研究者が行った. アクチウオッチからデータを抽出後,表計算ソフトウェア「エクセル」により終夜睡眠時間(分),および昼夜睡眠時間(分)を計算させ,さらに統計解析ソフト「SPSS」で基礎集計を行った. 【結果およびまとめ】 平成17年度は,延べ160夜のデータを得ることができた.自覚的睡眠の良否を聞き取り調査したが,いずれも満足しているとの回答であった.眠剤は服用していなかった. 終夜睡眠時間は279〜522分,443±47分(平均値±1標準偏差)であった.また,今回,主にベッド上で生活する方もいたため,昼夜睡眠時間は400〜1212分,876±210分であった.睡眠構築を見ると,夜間の睡眠が分断され,昼夜を問わず睡眠覚醒を繰り返す典型的な「多相性睡眠パタン」が多くみられた.生理学的睡眠はきわめて浅いものと推定されるが,睡眠ポリグラフを記録していないので,その内容は不明である. 事例を積み重ねて,データベース構築に努力したい.
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