2005 Fiscal Year Annual Research Report
職業性ストレスと医療費・労働損失からみた経済的影響
Project/Area Number |
16590518
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Research Institution | KANAZAWA MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
石崎 昌夫 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (10184516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 秀昭 金沢医科大学, 医学部, 教授 (00097437)
本多 隆文 金沢医科大学, 医学部, 講師 (60097441)
山田 裕一 金沢医科大学, 医学部, 教授 (70158228)
武藤 孝司 独協医科大学, 医学部, 教授 (30209986)
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Keywords | 仕事ストレス / 欠勤 / 医療費 |
Research Abstract |
平成14年度にある事業所において事要求/自由モデルと努力報酬不均衡(ERI)モデルに基づいた職業性ストレスアンケートに回答した男性4397人、女性2338人のデータについて、第3者による完全匿名化実施後に以下の解析を行った。 仕事自由度・仕事要求度・サポート・ストレイン(自由度÷要求度)の項目は、各項目の得点の中央値にて2群に区分した。ERIモデルによる結果は堤らが提唱する判定基準で2群に分けた。有給休暇・病気欠勤・自己都合欠勤を欠勤と定義した。 ストレスと総欠勤数) アンケート回答日から2005年10月までの観察期間中、男女とも、仕事自由度が低い・仕事要求度が低い・ストレイン(自由度÷要求度)が高い群で、総欠勤数はより多かった。また、サポートが低いと男性では総欠勤数が多かった。ERIモデルにおいては、男性でストレスが高いと判定された群は、その他の群より総欠勤数が多かった(データベース構築費を要す)。以上の増加した欠勤数を金額ベースに換算すると、それぞれの低い群に比べてストレインが高い群では男性で約77000円/年・人、女性で約80000円/年・人、またERIモデルによるストレスが高い群は、男性で約76000円/年・人という結果であった。 ストレスと長期の病気欠勤) 平成14年度〜17年度において、1週間以上の病気欠勤は、男性で仕事自由度・サポートが低い群で多く、女性ではストレインが高い群で多いことが認められた(資料整理費を要す)。 ストレスと医療診療報酬明細請求書) 平成17年2月まで退職・転勤しなかった人を対象とした。男性では、外来診察回数および外来医療費ともに、ストレインが高い群の方が、低い群より多かった。女性では明らかな相違を認めなかった(データベース構築費を要す)。
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