2005 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児期の社会的要因・生活環境と成人時循環器危険因子との関連に関する長期追跡研究
Project/Area Number |
16590519
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Research Institution | KANAZAWA MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
三浦 克之 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (90257452)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 秀昭 金沢医科大学, 医学部, 教授 (00097437)
森河 裕子 金沢医科大学, 医学部, 講師 (20210156)
西条 旨子 金沢医科大学, 医学部, 講師 (40198461)
中西 由美子 金沢医科大学, 医学部, 講師 (90350793)
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Keywords | 乳幼児 / 社会的要因 / 生活環境 / 血圧 / 血清コレステロール / 出生体重 / 疫学 |
Research Abstract |
出生時低体重が成人後の循環器危険因子及び循環器疾患発症と関連することが明らかにされてきたが、この関連が出生前後の様々な社会的要因や生活環境にどの程度影響されているのかについては国内外において未だ明らかにされていない。本研究は、石川県において昭和40年代に出生した約5,000人の男女の20年間に渡る長期追跡データを用いて、対象者の出生時・乳幼児期の社会的要因や生活環境・生活習慣が20歳時点での循環器危険因子(血圧、総コレステロール、肥満度[BMI])とどのような関連を示すのかを明らかにすることを目的とするものである。 昭和40-49年出生の児に対して石川県石川中央保健福祉センター(旧石川県松任保健所)管内で実施された乳幼児検診(3か月、12か月、2歳、3歳)において調査された社会的要因(出生時の父母の年齢、父母の学歴・職業、住宅状況等)および乳幼児期の生活環境・生活習慣(分娩状況、母乳・人工乳の別、等)について、受診票上のデータ整理と精度管理を行い、データ入力を行った。次いで20歳時に実施された成年健康調査データとのレコードリンケージ作業を行い、出生後20年間の追跡データベースを作成した。 女の出生時体重は母の学歴が高いと有意に低くなった。男では父の学歴が高いと20歳時血清コレステロールが高く、また母の学歴が高いと20歳時BMIが高かった。また、男では人工乳のみの群では20歳時BMIが有意に低かった。 20歳時収縮期血圧を目的変量とする重回帰分析では、出生時体重は20歳時血圧と有意な負の関連を示したが、父の学歴を調整すると関連は有意ではなくなった。20歳時血清総コレステロールを目的変量とする重回帰分析においても、父の学歴の調整により出生時体重との負の関連は弱まった。低出生体重と循環器危険因子との関連には、社会的要因が背景にあることが示唆された。
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