2005 Fiscal Year Annual Research Report
癌細胞における核内受容体ならびに膜受容体の異常とその制御に関する研究
Project/Area Number |
16590584
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
白鳥 義宗 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20313877)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森脇 久隆 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50174470)
紀ノ定 保臣 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50161526)
半田 宏 東京工業大学, フロンティア創造共同研究センター, 教授 (80107432)
四童子 好広 県立長崎シーボルト大学, 看護栄養学部, 教授 (00111518)
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Keywords | レチノイド / 肝癌 / 化学予防 / 分子標的 / 核内受容体 / 膜受容体 |
Research Abstract |
我々はレチノイドによる肝発癌抑制をテーマとして、研究を進めてきている。その結果、根治療法後の二次肝癌の発生を有意に抑制できることを、さらに肝癌の発生を抑制するのみならず、それにより患者の生命予後をも改善することを明らかにしてきた。現在その事実を臨床データより、より明らかにすることと、核内受容体ならびに膜受容体の異常が肝癌の発生ならびにその進展に如何に関与しているかについて検討を進めている。本年度までの重要な成績ならびに今後の方針を以下に示す。 1)サイトカイン受容体の変化についての検討 癌細胞ではいろいろな受容体に変化が生じていることが報告されており、これを改善することにより癌細胞のアポトーシス回避能を低下させ、癌細胞の排除が期待できるものと思われる。我々は、新規合成レチノイドとサイトカイン、とくにIFNやFasに対する刺激により相乗効果を持つことを確認している。現在それらの受容体を臨床レベルで検出すべく現在準備中である。 2)新世代型電子カルテを利用したトランスレーショナル・リサーチ 当院の新世代型電子カルテを利用して、臨床治験に対して電子的クリニカルパスを使用してより精度の高い治験をおこなえるように体制を整備した。また、すでにインターフェロンを投与した患者さんについて、データ・マイニングの手法を入れてレトロスペクティブに解析し、トランスレーショナル・リサーチに結びつけていくことができるように現在検討中である。 このような基盤的な検討を踏まえ、より臨床的な、臨床現場に取って意味のある知見を導き出したいと考えている。これまでに得られた肝癌細胞内で変化を来した核内受容体分子を標的として、そのリガンドである非環式レチノイドを用いることにより、アポトーシスからすり抜けた癌細胞を再度分化させてアポトーシスに導くという考え方は、発癌予防の戦略を考えていく上で極めて重要と考えている。
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Research Products
(5 results)