2005 Fiscal Year Annual Research Report
レクチンによる炎症性腸疾患の粘膜修復および免疫制御に関する研究
Project/Area Number |
16590588
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
佐々木 雅也 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (40242979)
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Keywords | レクチン / 炎症性腸疾患 / DSS大腸炎 |
Research Abstract |
レクチンの大腸粘膜再生作用の検討 平成17年度は、潰瘍性大腸炎モデルであるDSS(dextran sodium sulfate)誘発大腸炎モデルを用い、レクチンによる大腸粘膜障害の修復効果について検討した。 【方法】 7週齢のBalb/cマウスを、(1)コントロール群、(2)DSS群(3)、DSS+PHA群、(4)DSS+Con-A群の4群に分けた。 コントロール群には粉形食MFを与え、DSSのよる大腸炎は誘発せずにコントロールとした。(2)(3)(4)の各群には粉形食MFに5%(w/w)DSSを与えた。各群とも1日5gのMFを10日間与え、DSSの摂取量は一定とした。その後、(2)のDSS群には粉形食MFを、(3)(4)には粉末食MFに0.1%のPHA、Con-Aを混じて10日間飼育した。 DSS投与開始から21日目に解剖し、大腸粘膜の湿重量、組織学的検討、および血中IL-6濃度を検討した。DSSのdamage scoreは、surface epithelial loss、crypt destruction、inflammatory cell infiltration into the mucosaについて0-4の5段階評価し、その合計を比較した。 【結果】 Con-A、PHAの投与により大腸粘膜湿重量の軽減傾向が認められたが、有意ではなかった。 DSSのdamage scoreは、コントロール群0点、DSS群3点、PHA群0点、Con-A群1.75点であり、PHA群、Con-A群ともに炎症の軽減効果が認められた。 【結論】 DSS誘発大腸炎モデルにおける検討では、Con-A、PHAのレクチンは大腸粘膜の再生を促進し、大腸粘膜障害の修復効果が確認された。
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Research Products
(5 results)