2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16590647
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
光山 慶一 久留米大学, 医学部, 助教授 (20200066)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富安 信夫 久留米大学, 医学部, 助手 (20289424)
鈴木 飛鳥 久留米大学, 医学部, 助手 (30341324)
|
Keywords | 炎症性腸疾患 / 血管内皮前駆細胞 / 再生医療 / 潰瘍性大腸炎 / クローン病 / 血管新生 |
Research Abstract |
今年度は、昨年度の研究成果を論文として発表した(下記参照)。また、動物実験により血管内皮前駆細胞の炎症性腸疾患での役割を検討した。まず、健常人より分離した末梢血単核球より血管内皮前駆細胞を分離培養し増幅させる実験系を確立した。増幅した血管内皮前駆細胞を回収しデキストラン硫酸ナトリウム(DSS)にて腸炎を惹起したSevere combined immunodeficiency(SCID)マウスへ投与しその効果を検討した。2.5%DSSを7日間自由飲水させ腸炎を誘発。DSS開始後3日目に臨床スコアを測定し、マウスを2群に分け、一方に1×10^6 cellsの血管内皮前駆細胞を100μlのリン酸緩衝液(PBS)に懸濁し尾静脈より投与した。もう一方の群はコントロール群とし、PBS100μlを尾静脈より投与した。実験経過中、体重を連日、臨床スコアを隔日で測定し、DSS投与終了後5日目にサクリファイスを行った。血管内皮前駆細胞を投与したマウスではコントロール群に対してDSS終了後4日目より体重の有意な改善を認めた。また、臨床スコアにおいても改善傾向であった。腸管長においてもコントロール群と比較し血管内皮前駆細胞投与群において長い傾向を認めた。 このことから血管内皮前駆細胞またはその誘導体の投与が炎症性腸疾患の新たな治療法となる可能性が示唆された。 現在、再実験を行い上記の結果を確認すると共に血管内皮前駆細胞による腸炎改善の機序や投与された血管内皮前駆細胞の動態についてさらなる検討を進めている。
|
Research Products
(1 results)