2004 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリックシンドロームの臓器障害治療における抗酸化ペプチドの可能性
Project/Area Number |
16590660
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
下澤 達雄 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (90231365)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 克敏 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (00292863)
一色 政志 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (70302734)
安東 克之 東京大学, 保健センター, 講師 (60184313)
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Keywords | 酸化ストレス / アドレノメデュリン / 肥満 / 加齢 |
Research Abstract |
加齢アドレノメデュリンノックアウトマウスの骨格筋の検討から、酸化ストレスによるインスリン抵抗性の発現はインスリンシグナリングの上流部分特にPI3Kの活性の抑制にあることが明らかになった。また、外因性にアドレノメデュリンあるいはNFkBの阻害を目的としてdominant negative IKBを投与することによりインスリン抵抗性を改善することができた。また、その際にはPI3Kの活性も一部改善した。 一方、ビタミンC、Eの同時投与ではこのような改善効果は認められなかった。 また、アドレノメデュリン、dominant negative IKBの治療でも肥満を改善することはなく、アドレノメデュリン欠損と肥満との関連は不明である。 また、メタボリックシンドロームでは炎症が臓器障害のきっかけとなることが知られており、アドレノメデュリンノックアウトマウスでも、LPSによる炎症が肝臓、腎臓にたいし障害を起こすことが確認された。特に肝臓ではクッパー細胞の浸潤が著明で、アドレノメデュリンあるいはdominant negative IKBの投与により病変を改善することができた。同時に測定した炎症性サイトカイン、ALTの値もLPSにより上昇したが、アドレノメデュリン、dominant negative IKBにより抑制された。腎臓においても蛋白尿、クレアチニンの上昇を抑制した。 この実験系でもやはりビタミンC、Eでは効果を認めなかった。
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Research Products
(5 results)