2004 Fiscal Year Annual Research Report
EPO併用骨髄細胞移植を用いた血管新生治療の基礎研究と臨床試験
Project/Area Number |
16590665
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
加藤 公則 新潟大学, 医歯学総合病院, 助手 (00303165)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塙 晴雄 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (40282983)
小玉 誠 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (10242447)
仲澤 幹雄 新潟大学, 医学部, 教授 (80143759)
鳥羽 健 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (60313540)
相澤 義房 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50143780)
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Keywords | 血管再生 / エリスロポエチン / 赤芽球 / CD14陽性細胞 |
Research Abstract |
1.エリスロポエチン(EPO)を併用した骨髄単核球移植のヒト臨床治験 (1)骨髄単核球移植(BMI)単独治療 本治療を合計12例の症例に施行した。特に閉塞性動脈硬化症患者においては移植されたCD34陽性細胞数が、唯一の治療効果の規定因子であった(Circ J.2004;68:1189-93)。 (2)BMI+EPO 6,000 IU ヒトに対する副作用がないことを確認するため、6,000 IUのEPOを骨髄単核球に混注し、虚血下肢に細胞移植を行った。合計で7例の症例に行い、特記すべき副作用は認めなかった。しかし、上乗せの効果は認められなかった。 (3)BMI+EPO 24,000 IU 次に、EPO24,000 IUの1回投与をBMIに併用した。本治療は合計4例の症例に施行した。4例中1例は、1年前にBMIを施行していることから、治療効果を比較検討できた。BMI単独では、4週間後の下肢上肢血圧比(ABI)が0→0と変化を得られなかったが、24,000 IU併用においては、ABI 0→0.67と著明に改善した。 2.赤芽球系細胞およびEPOの血管新生に対する基礎研究 (1)赤芽球系細胞の重要性 我々は、すでにBMIにEPOを組み合わせて投与すると、マウス下肢虚血が改善することを報告した。骨髄細胞から赤芽球系細胞を取り除くと、BMIの効果が完全に消失した。 (2)赤芽球細胞+CD14陽性細胞(単球系細胞) 一方、赤芽球系細胞のみをとりだして移植を行っても虚血肢の改善は認められなかった。骨髄内においてマクロファージ(CD14陽性細胞)は遊走能をもたない赤芽球系細胞と共に赤芽球島を形成しており、さらにCD14陽性細胞そのものが血管内皮前駆細胞であるとの報告もあることより、CD14陽性細胞と赤芽球系細胞を同時に移植したところ、虚血下肢の部分的改善が得られた。
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Research Products
(6 results)