2004 Fiscal Year Annual Research Report
骨髄抑制剤併用G-CSF療法は心筋梗塞組織の再生を促進し、心機能を著名に改善する
Project/Area Number |
16590721
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Research Institution | Kyoto Women's University |
Principal Investigator |
藤原 兌子 京都女子大学, 家政学部, 教授 (80111897)
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Keywords | 心筋梗塞 / 骨髄抑制剤 / G-CSF / CD^<34>陽性単核球 |
Research Abstract |
骨髄抑制剤+G-CSF併用療法による心機能・リモデリング改善効果および梗塞縮小効果・分子メカニズムの検討 対象および方法 日本産白色種オスのウサギ60羽を以下の4群に分け、(1)骨髄抑制剤+G-CSF併用療法群は、梗塞後1、2日目に5-FU+CPを静注、梗塞後3日目より5日間G-CSFを皮下注射、(2)G-CSF単独療法群は、梗塞後1、2日目に生理食塩水を静注、3日目より5日間G-CSFを皮下注射、(3)5-FU+CP単独療法群は、骨髄抑制剤併用療法群と同様に梗塞後1、2日目に5-FU+CPを静注、3日目より5日間生理食塩水を投与、(4)非治療梗塞群は梗塞後7日間生理食塩水を投与した。 心エコー検査および血液検査を行った後、摘出した心は、ホルマリン固定後、パラフィン包埋し、ミクロトームで4μの薄切切片を作成して、ヘマトキシリン・エオジン、マッソントリクローム、シリウス・レッド染色を行い、定量的に梗塞サイズ、左室サイズ、左室壁厚等を測定した。また、免疫組織学的検討を行った。 結果 A)梗塞前および28日後に全身麻酔下で心エコーにて左室駆出率・左室壁厚・左室径を測定したが、非治療群に比べ、骨髄抑制剤+G-CSF併用療法群で、左室駆出率、左室壁厚、左室径ともに改善が最も良好であった。 B)同一個体のウサギから連続的に梗塞前、2日目、7日目、14日目、21日目および28日目に採血して、白血球数および分画を測定したが、骨髄抑制剤+G-CSF併用療法群およびG-CSF単独療法群で7日目にCD^<34>陽性単核球が増加していた。 考察 骨髄抑制剤+G-CSF併用療法群で、骨髄より多分化能を有する細胞が末梢血に動員され、最も良好な結果が得られたと示唆された。
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