2006 Fiscal Year Annual Research Report
波長分散型X線マイクロアナライザーと免疫組織化学を用いた間質性肺炎の病理学的検討
Project/Area Number |
16590740
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
鈴木 榮一 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (30187710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 俊範 新潟大学, 医歯学系, 講師 (40361919)
渡辺 孝一 新潟大学, 医歯学系, 助教授 (20018766)
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Keywords | X線マイクロアナライザー / 超硬合金肺 / 間質性肺炎 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
I,超硬合金肺(HMLD) 1,検体採取: 職歴からHMLDが疑われる症例に、外科的肺生検を行った。また多施設でHMLDが疑われ、外科的肺生検が行われた症例も解析対象に加えた。対象症例は全部で20例に達した。 2,波長分散型X線マイクロアナライザー(EPMA)解析 (1)生検肺組織中にW(タングステン)が証明されれば、HMLDと診断した。 (2)Wは、主にHMLDにみられる線維化巣内および血管細気管支周囲に存在していた。 (3)画像解析ソフトを用いてEPMAデータの陽性ピクセル数をカウントすることにより、各元素の半定量化を試みた。 3,免疫組織化学 (1)HMLDの肺組織の免疫染色では、本疾患の発症にCD163とCD8陽性細胞の関与が疑われた。 (2)Wが存在しない肺間質にも、主にCD8陽性細胞が分布していた。 4,研究報告 これらの結果は米国胸部疾患学会(ATS)誌に報告した(AJRCCM in press)。また、EPMAによる元素量の半定量化研究は、2007年ATS年次総会の発表に応募したところ、ポスターディスカッションに受理された。 II,特発性肺線維症(IPF) 1,検体採取;当施設で外科的肺生検を行い組織学的にusual interstitial pneumoniaと診断された症例と、IPFの診断で経過観察中、呼吸不全で死亡した症例の剖検肺組織を対象にした。 2,各沈着元素とIPF発症の関係をみるため、HMLD検体と同様にEPMAデータの陽性ピクセル数をカウントすることにより、各元素の半定量化を試みた。
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Research Products
(1 results)