2004 Fiscal Year Annual Research Report
肺癌の根絶可能な同種移植片拒絶反応を応用した新規治療法の開発
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16590741
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
吉澤 弘久 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (50282984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 洋史 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員
田中 純太 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員
塚田 弘樹 新潟大学, 医歯学総合病院, 助手 (50323986)
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Keywords | 樹状細胞 / 抗CD40抗体 / 防御免疫 / RNA導入 |
Research Abstract |
本研究には、より強力な活性を持つ抗腫瘍樹状細胞ワクチンが必要であり、そのための抗原のソース、樹状細胞のコンディショニングの検討をした。B6マウス骨髄細胞より、GM-CSF添加培養により比較的未熟な樹状細胞を誘導した。B6由来の線維肉腫MCA205よりIsogen(Nippon Gene)を用いてTotal RNAを抽出し、RNA Transmessenger Kit(Qiagen)を用いて導入した。導入効率については、GFPのRNA導入後の樹状細胞をPE-conjugated CD11cで染色し、FACS解析を行うことでFL1/FL2 double positive細胞の割合を検出した。RNAのみ添加群(control)では平均1.2%のdouble positive細胞が得られたのに対して、RNA Transmessenger Kit導入群では平均7.2%のdouble positive細胞が得られた。次いで抗CD40抗体を固相化したフラスコを用いてRNA導入後の樹状細胞のコンディショニングを行った。以上のようにして作成した樹状細胞ワクチンの免疫原性を調べるために、MCA205腫瘍所属リンパ細胞と共培養し、上清中のインターフェロンγの産生をELISA法にて調べた。抗CD40抗体での刺激時間によってその産生量が変化し1時間の刺激培養時に最も多くのインターフェロンγの産生が観察され、最も免疫原性の高い樹状細胞ワクチンを作成するための至適条件と考えられた。RNAパルス〜コンディショニング後のDCをB6マウスに皮下接種し、21日後にMCA205を皮下接種したところ腫瘍増殖の遅延が認められた。以上より腫瘍由来のRNAパルスと抗CD40抗体によるコンディショニングの行った樹状細胞は抗腫瘍樹状細胞ワクチンとして有用であると考えられた。以上の内容は現在投稿中である。
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