2004 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子改変血管新生抑制因子による肺癌造腫瘍能抑制の増強に関する基礎的研究
Project/Area Number |
16590761
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
高橋 和久 順天堂大学, 医学部, 助教授 (80245711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 佳代 順天堂大学, 医学部, 助手 (70365659)
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Keywords | エンドスタチン / 肺癌 / マウス / 受容体 |
Research Abstract |
Endostatin(ED)は18型コラーゲンのC末端断片であり、血管内皮細胞に対する強い増殖抑制効果を有する。ED受容体は血管内皮細胞に特異的に発現するといわれていたが、我々の現在までの研究の結果、マウスの非小細胞肺癌細胞株(LLC)上には未知のED受容体が存在することが示唆された。そこで本研究においては、A)LLC上に発現が示唆されるED受容体を同定し、B)そのED結合ドメインを明らかにすることで肺癌細胞に結合せず、より血管内皮細胞の増殖能を特異的、かつ強力に抑制するED断片(ED/frag)を作成することを目的とした。本研究の初年度ある平成16年は、まず、LLC上に発現が予想されるED受容体の同定と機能解析を行った。 1)接着試験:recombinant EDを96穴平底プレートに固層化し、EDに対する接着性を観察したところ、LLCはEDに対して有意な細胞接着性を示した。 2)FACS:フローサイトメトリー(FACS)で報告のあるED受容体(Itegrin av, a5,b1,b3)の発現を確認したところいずれも発現することが明らかになった。また、recombinant EDで前処置した競合試験の結果、integrin a5がLLC上のED受容体である可能性が示唆された。 3)細胞増殖試験:recombinant ED(10μg/ml)はLLCのin vitroでの細胞増殖を抑制した。 4)細胞遊走試験:recombinant ED(10μg/ml)はvitronectinによるLLCの遊走活性を阻害した。 今後、LLC上に存在するED受容体であるintegrin a5を介したシグナル伝達の機序についても解析予定である。また、上記B)については、大腸菌によるED融合蛋白作成に難渋しているが、手法を変え研究を継続予定である。
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Research Products
(1 results)