2004 Fiscal Year Annual Research Report
特発性間質性肺炎における線維芽細胞増殖因子(FGF)‐10,‐7の役割
Project/Area Number |
16590766
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
福田 悠 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60097037)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石崎 正通 日本医科大学, 医学部, 助教授 (40096954)
中山 智子 日本医科大学, 医学部, 助手 (50350038)
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Keywords | 通常型間質性肺炎 / 特発性器質化肺炎 / 線維芽細胞増殖因子-10 / 線維芽細胞増殖因子レセプター / 早期線維化巣 / microdissection / realtime PCR |
Research Abstract |
特発性間質性肺炎は原因不明の間質性肺炎であり、臨床病理学的に、進行性で予後不良な通常型間質性肺炎(UIP)、予後良好な非特異性間質性肺炎(NSIP)と特発性器質化肺炎(COP)などが含まれている。線維芽細胞増殖因子(FGF)-10は、主に間質細胞で産生され上皮細胞の増殖分化に重要な因子であることが知られている。FGF-10の欠損マウスでは、気管までは形成されるが、肺自体が形成されないことが報告されている。免疫組織化学的に、FGF-10とその受容体であるFGF-RのUIP、COPの早期線維化病変における分布と染色性を検討した。また、早期線維化病変をmicrodissectionにより切り出し、Realtime PCRにより検討した。免疫組織化学では、FGF-10は、他の部位の線維芽細胞がほぼ陰性であるのに反し、早期線維化巣の線維芽細胞には陽性であり、UIPに比較し、COPでの陽性像が強い傾向であった。UIP、COPの早期線維化巣を覆う再生上皮細胞は、UIPでは、扁平化生上皮が多くみられ、COPでは、II型肺胞上皮であり、FGF-Rは、両者の再生上皮に染色性にほぼ差がなく陽性であった。Realtime PCRでは、有意差は明らかでないが、FGF-10はUIPで低発現の傾向であり、FGF-Rは、UIPで高発現の傾向であった。これらの結果より、間質性肺炎の早期線維化巣の修復機序にFGF-10/FGF-Rが関与していること、COPにより関与が強いことが示唆された。
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