2004 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病性腎症の発症・進展の機序解明への分子生物学的アプローチ
Project/Area Number |
16590801
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
鈴木 大輔 東海大学, 医学部, 助教授 (80276815)
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Keywords | 糖尿病性腎症 / In situ hydridization / IV型コラーゲン / VI型コラーゲン / MMP / TIMP / サイトカイン / 増殖因子 |
Research Abstract |
1.非放射性in situ hybridization法 IV, VI型コラーゲン、MMP-2,3,9、TIMP-1,2さらにいくつかのサイトカインや増殖因子のoligonucleotide probeを作成した。作成したoligonucleotide probeを用いて、非放射性標識法によるin situ hybridization法を施行中である。途中経過では、IV, VI型コラーゲンのmRNAの発現は、正常腎組織に比較し糖尿病性腎症腎組織で強く認められる傾向があった。一方、MMP-2,3,9およびTIMP-1,2のmRNAの発現は、糖尿病性腎症腎組織に比較し正常腎組織で強く認められる傾向があった。 2.各種抗体を用いた免疫組織染色法 蛋白レベルでの観察を行うため、IV、VI型コラーゲン、MMP-2の各抗体を用いて免疫組織染色法を行った。途中経過では、IV、VI型コラーゲンの抗体陽性所見は、正常腎組織に比較し糖尿病性腎症腎組織で強く認められた。一方、MMP-2の抗体陽性所見は糖尿病性腎症腎組織に比較し正常腎組織で増強する傾向を認めた。 3.非放射性in situ hybridization法の評価 各プローブのmRNAの発現の程度を定量化するため、まず始めに各腎生検組織から血管局が切れている糸球体を10個程度選び出し、それぞれの糸球体での総細胞数を数え、次に各種mRNAの陽性細胞数を数えて、総細胞数に対する陽性細胞数の百分率として評価している。現在も継続検討中である。 4.各種抗体を用いた免疫組織染色法の評価 各抗体の発現の程度を定量化するため、自動画像解析装置に各抗体で染色した腎組織を画像として取り込み、取り込んだ画像から糸球体全体の面積を算出し、さらに陽性領域の割合を算出した後、糸球体面積に対する各抗体の陽性領域の割合を百分率で求めている。現在も継続検討中である。
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Research Products
(4 results)