2005 Fiscal Year Annual Research Report
アポ蛋白EおよびFc受容体γ鎖二重欠損マウスによるリポ蛋白糸球体症発症の解析
Project/Area Number |
16590806
|
Research Institution | FUKUOKA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
斉藤 喬雄 福岡大学, 医学部, 教授 (10125552)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朔 啓二郎 福岡大学, 医学部, 教授 (40183371)
兼岡 秀俊 福岡大学, 病院・助教授 (20161169)
小河原 悟 福岡大学, 病院・講師 (40233407)
|
Keywords | アポE / FcRγ鎖二重欠損マウス / FcRγ鎖欠損マウス / アポE欠損マウス / リポ蛋白糸球体症 / GVH反応 / アポ蛋白E |
Research Abstract |
1.アポE欠損マウスおよびFcRγ鎖欠損マウスの飼育・繁殖と交配:アポE欠損マウスとFcRγ鎖欠損マウスの交配を行い、二重欠損マウスを作製するために、平成16年度に作製したアポE/FcRγ鎖ヘテロ欠損マウス(F1)を飼育し、それら同士の交配を行った(F2)。F2から採取した血液サンプルにより、PCRにて予想される遺伝子型を判定し、さらにアポEに関してはウエスタン・ブロッティングを行い、アポEおよびFcRγ鎖のいずれも欠損している二重欠損マウスを確認した。 2.FcRγ鎖欠損マウス、アポE/FcRγ鎖二重欠損マウス、アポE欠損マウスにおける慢性GVH反応:前年度に飼育していたドナーマウス(C57BL/6の近交系マウスB6.C-H2^<bm12>)より採取した脾臓細胞浮遊液を、FcRγ鎖欠損マウスのほか、1で作製した二重欠損マウス、アポE欠損マウスの尾静脈に注入した。10〜15週後の腎組織標本において、FcRγ鎖欠損マウスではリポ蛋白血栓によるリポ蛋白糸球体症(LPG)にきわめて類似した変化がみられたが、アポE単独欠損マウスや二重欠損マウスでは糸球体に炎症性所見がみられても、リポ蛋白血栓は存在せず、LPGにおけるアポEの重要性が確認された。 3.アポE発現粗み換えアデノウイルスによるLPGの作製:前年度に準備したヒトApoE-SendaiおよびアポE2、E3、E4組み換えアデノウイルスは、アポE/Fcγ鎖二重欠損マウスの数が少なく、それに注入するには至らなかった。そこで、アポE欠損マウスに注入し、これまで行ってきたLPG発症実験をさらに詳細に検討して、今後の二重欠損マウスにおける実験の基礎とした。
|
Research Products
(2 results)