2004 Fiscal Year Annual Research Report
脱髄型ギラン・バレー症候群の新規自己抗原の解明に関する研究
Project/Area Number |
16590813
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
服部 孝道 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (30114317)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑原 聡 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (70282481)
森 雅裕 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助手 (70345023)
|
Keywords | ギラン・バレー症候群 / 急性脱髄性多発ニューロパチー / 新規自己抗原 / cDNAライブラリー / レトロウイルスベクター |
Research Abstract |
(1)ギラン・バレー症候群の臨床的・電気生理学的解析を進め、脱髄型ギラン・バレー症候群と軸索型ギラン・バレー症候群の疫学、病因、治療に関してレビューし、Drug誌に報告した。また、電気生理学的検討から、感覚神経の神経伝導が脱髄型ギラン・バレー症候群と軸索型ギラン・バレー症候群により、差異があることを見出し、European Neurology誌に報告した。また、軸索型ギラン・バレー症候群の先行感染因子として有名なキャンピロバクター。ジェジュニ菌が脱髄型ギラン・バレー症候群も引き起こしうるとする、神経内科学の教科書の記述に疑問を抱き詳細な検討を行った結果、同菌は基本的に脱髄型ギラン・バレー症候群の先行感染因子であり、脱髄型ギラン・バレー症候群を引き起こすことはないことを見出し、Neurology誌に報告した。また、経時的に電気生理学的な検討を行うことにより、脱髄型ギラン・バレー症候群と軸索型ギラン・バレー症候群では、電気生理所見および、その経時的変化のパターンが異なることを見出し、Neurology誌に報告した。以上のように詳細な検討を引き続き加えることにより、脱髄型ギラン・バレー症候群と軸索型ギラン・バレー症候群の臨床・電気生理学的特徴を明確にし得た。 (2)脱髄型ギラン・バレー症候群の新規自己抗原の検索に関し、まずヒト末梢神経よりcDNAライブラリーを作成する前段階として、ヒト末梢神経よりmRNAを抽出した。 (3)ヒト末梢神経からのmRNAを逆転写し、レトロウイルスベクターに組み込み、作成したcDNAライブラリーを細胞にtransfectionし、cDNAを発現した細胞と患者血清を反応させる今回の検討の前段階として、市販の、ヒト筋肉から抽出され作成されたのcDNAライブラリーを購入し、大腸菌にて増殖し保存した。これを用い、レトロウイルスベクターにcDNAを組み込み、細胞にtransfectionし、患者血清と反応させる系を確立する予定である。
|
Research Products
(4 results)