2005 Fiscal Year Annual Research Report
酸化DNA損傷に伴う転写抑制と神経細胞死のメカニズム解明
Project/Area Number |
16590817
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
五十嵐 修一 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (60345519)
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Keywords | aprataxin / APTX / SSBR / ataxia / EAOH / DNA repair / degeneration / phosphatase |
Research Abstract |
本研究の目的は、「低アルブミン血症、眼球運動失調を伴う早期発症型脊髄小脳失調症(EAOH)」の原因遺伝子アプラタキシンに関する一本鎖DNA修復機能を明らかにし、本疾患のDNA損傷による神経細胞死のメカニズムを明らかにするのみならず、酸化ストレスに曝されうる高等動物の中枢神経系のゲノムおよび転写の安定性維持機構を明らかにしようとするところにあった。 一本鎖DNA損傷修復過程におけるAPTXの生理機能に関して、45merのオリゴおよびそれに相補的な20mer,24merのオリゴを用いて、1ヌクレオチドギャップの2本鎖DNAを作成し、再構成実験を行った。組換えAPTXタンパク質が、in vitroでの再構成実験系において、3'phosphatase活性などの3'end processing作用を有することに加えて、3'exonuclease活性を有することを検証した。 アプラタキシンに関する一本鎖DNA修復機能を明らかにしたことにより、本疾患のDNA損傷修復障害による神経細胞死のメカニズムが明らかにされつつあり、「低アルブミン血症、眼球運動失調を伴う早期発症型脊髄小脳失調症(EAOH)」の発病メカニズム解明と治療法開発にも大きく貢献できたと考えられる。病因不明の神経変性疾患が新たな視点から病態解明が可能となればその社会的意義は大きいと考えられる。さらに酸化ストレスからのDNA損傷の修復および防御の分子メカニズム、それに伴う転写活性の低下という観点から、孤発性の神経変性疾患の原因探求に新たな視点を与えることができた。
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Research Products
(2 results)