2004 Fiscal Year Annual Research Report
神経変性疾患・タウ蛋白蓄積症の診断法の実用化と病態解明
Project/Area Number |
16590848
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
森 秀生 順天堂大学, 医学部, 助教授 (30150634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多田 昇弘 順天堂大学, 医学部, 講師 (50338315)
志村 秀樹 順天堂大学, 医学部, 助手 (50286746)
石黒 幸一 三菱科学生命科学研, 生命分子工学部, 主任研究員
小林 智則 福岡大学, 医学部, 助手 (50266053)
本井 ゆみ子 順天堂大学, 医学部, 助手 (60338407)
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Keywords | タウ / 異常りん酸化 / 遺伝子改変動物 / トランスジェニックマウス / 培養細胞 / 神経原線維変化 / 痴呆 / パーキンソニズム |
Research Abstract |
異常リン酸化タウの蓄積モデルを培養細胞と遺伝子改変動物で作製した。 1.(培養細胞モデル)マウス神経芽細胞(N18TG2)にヒト野生型タウとヒト変異型(L266)を遺伝子導入してヒトタウの過剰発現をおこなった。野性型、変異型ともに培養細胞にリン酸化タウを認識する抗体で染色される封入体を認めたその封入体の一部はユビキチン化されておりGSK3にも陽性であった。一部の細胞ではthioflavin Sで線維形成を示唆するものであった。イムノブロットではアミノ酸Thr 181 and Ser 396でリン酸がみられることが示された。 2.(トランスジェニックマウス)ウィルスベクターにはcalcium-calmodulin-dependent kinase II promoterを組み込みトランスジェニックマウスを作製した。5ヶ月齢まで観察しているがsarkosyl不溶性画分に異常なtauのバンドが検出され、PHFtauからなるものと考えられる。Tris可溶性画分のtauのバンドは、アルフォス処理前は処理後より上にshiftされていた。トランスジェニックマウスにおけるtau蛋白のリン酸化レベルが高いことを示した。免疫組織化学ではL266V変異tauおよび野生型tauのトランスジェニックマウス両方とも2ヶ月齢から大脳皮質と海馬の神経細胞におけるtauの異常蓄積が認められた。その強さと量は加齢とともに増加していた。更に加齢による変化での検討を予定している。 3.タウ蓄積症の治療を目指してタウリン酸化酵素を抑制する作用が指摘されている炭酸リチウムをタウトランスジェニックマウスに慢性投与する実験を開始した。行動解析をおこなっているがまだ有意な行動の差はみられていない。更に加齢による変化での検討を予定している。 4.ヒト髄液の4リピートタウ蛋白の測定の実用化のため抗体の選別をすすめている.
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Research Products
(6 results)