2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16590857
|
Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
松永 洋一 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (80239053)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 達夫 福岡大学, 医学部, 教授 (60159217)
|
Keywords | プリオン / アミロイドベータ / 神経細胞毒性 / 樹状突起細胞 / 脾臓 / 毒性阻止ペプチド |
Research Abstract |
昨年度までの研究成果を基に、マウス脾臓より分離、精製したFolicullar dendritic cells(FDCs)を、マウス由来神経芽細胞N2aと細胞融合させる試みを継続中であるが、現在のところ、未だ融合細胞を得るには到ってはいない。しかしながら、本年度我々は異常凝集性プリオン蛋白の神経細胞毒性に関与する部位を決定する目的で、数種類のペプチド鎖を新たに合成した。即ち、他の脳内異常凝集蛋白質であるベータアミロイドやステファンBとの相同性が高いシークエンス(CLUSTALXにて解析、同定)である、プリオン蛋白(PrP)90-144のフラグメントを更に細分割しPrP90-110,PrP107-124,PrP120-140の3種類を作成し、神経細胞への添加培養でその細胞毒性を検討中である。これと平行して、アルツハイマー病におけるベータアミロイド1-42(Aβ42)についても同様に細分割化したペプチドであるAβ1-16,Aβ17-42を作成し細胞毒性を比較検討し、Aβ17-42がAβ42の細胞毒性の大部分を担うことを明らかにした。これら両者に共通として含まれる神経細胞毒性に必須なペプチドモチーフを決定、合成後、その細胞毒性を確認する予定である。これらの知見は、現在遂行中の神経細胞-FDCs融合細胞の確立後、添加培養にてその細胞毒性を検討する予定である。更に我々は、その毒性を阻止できる短鎖ペプチドのモチーフも現在作成し既にAβ42に対する毒性阻止効果を確認している(Exp.Neurol.Matsunaga Y.et al.,2005,196,282-289)。これらより、脾臓にホーミングした神経芽細胞-FDCs融合細胞が、摂取された異常プリオンタンパクにより受ける細胞毒性の解析が可能となり、更に毒性阻止可能なペプチドのスクリーニングに応用可能と考えられる。
|
Research Products
(3 results)