2004 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄小脳変性症におけるグルタミン酸受容体δ2対する自己免疫の研究
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16590859
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Research Institution | National Epilepsy Center, Shizuoka Institute of Epilepsy and Neurological Disorders |
Principal Investigator |
溝口 功一 独立行政法人国立病院機構, 静岡てんかん・神経医療センター・臨床研究部・遺伝子生化学研究室, 室員 (50190666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 幸利 独立行政法人国立病院機構静岡てんかん, 神経医療センター・臨床研究部, 部長 (70262764)
田中 正樹 独立行政法人国立病院機構静岡てんかん, 神経医療センター・臨床研究部・薬理研究室, 室長 (90360809)
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Keywords | 脊髄小脳変性症 / DRPLA / 脳幹脳炎 / グルタミン酸受容体 / 自己免疫 / オプソクローヌス・ミオクローヌス症候群 / 慢性小脳炎 / 小脳失調と毛細血管拡張を伴う免疫不全症 |
Research Abstract |
1.研究方法・症例 我々は、全国の医療機関より依頼を受け、脊髄小脳変性症を含めた小脳症状を主に示す症例において、血清・髄液中のGluRε2(ε2)、GluRδ2(δ2)自己抗体を測定してきた。方法は、ε2、δ2を遺伝子組換えによりNIH3T3細胞内にて合成させ、そのホモジネートを抗原として自己抗体(IgG、IgM分画)を判定する方法(Y Takahashi, et al. Neurology 2003)を用いた。 2.結果 ●弧発性脊髄小脳変性症(9症例):3例中2例の血清中、9例中9例の髄液中にGluRδ2自己抗体を認め、1例中1例の血清、8例中4例の髄液中にGluRε2自己抗体を認めた。 ●DRPLA(5症例):4例中3例の血清中、5例中2例の髄液中にGluRδ2自己抗体を認め、4例中1例の血清、5例中3例の髄液中にGluRε2自己抗体を認めた。 ●脳幹脳炎(6症例):6例中6例の血清中、3例中3例の髄液中にGluRδ2自己抗体を認め、6例中3例の血清、2例中0例の髄液中にGluRε2自己抗体を認めた。 ●オプソクローヌス・ミオクローヌス症候群(10症例):4例中3例の血清中、10例中10例の髄液中にGluRδ2自己抗体を認め、7例中2例の血清、1例中1例の髄液中にGluRε2自己抗体を認めた。 ●慢性小脳炎(7症例):7例中5例の血清中、7例中6例の髄液中にGluRδ2自己抗体を認め、7例中2例の血清、6例中2例の髄液中にGluRε2自己抗体を認めた。 ●小脳失調と毛細血管拡張を伴う免疫不全症(2症例):1例の血清中にGluRδ2自己抗体を認めず、2例の血清中にGluRε2自己抗体を認めなかった。 ●急性小脳失調症(4症例):3例の血清中、1例の髄液中にGluRδ2自己抗体を認めず、4例中1例の血清、1例中0例の髄液中にGluRε2自己抗体を認めた。
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Research Products
(7 results)