2005 Fiscal Year Annual Research Report
部位特異的GAD抗体の自己免疫性1型糖尿病の発症・進展への関与に関する研究
Project/Area Number |
16590871
|
Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
大森 正幸 山梨大学, 医学部附属病院, 助手 (40372502)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 昌一郎 山梨大学, 医学部附属病院, 医員 (70377521)
小林 哲郎 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (30113442)
|
Keywords | 糖尿病 / ノックアウトマウス / GAD65 / 抗体 |
Research Abstract |
1型糖尿病の診断マーカーとして広く使用されているGAD65抗体は病態の異なる1型糖尿病の亜型ごとに特有な抗原認識部位を有しており、部位特異的GAD65抗体は各々糖尿病病態へ異なる影響を与えている可能性がある。本研究は動物モデルに部位特異的GAD65抗体を発現させて糖尿病病態への影響を検討するものである。最近樹立されたGAD65をノックアウトしたNODマウスに、我々が作成したN端GAD65/C端GAD67、N端GAD67/C端GAD65などのキメラ蛋白遺伝子を導入して、β細胞特異的に発現するトランスジェニックマウスの作成を試みた。しかしNODマウスの糖尿病自然発症の影響で受精卵の回収が困難であった。このためGAD65遺伝子のN端、中央部およびC端の蛋白を作成し、GAD65ノックアウトNODマウスへの投与を試みた。すなわちGAD65の各断端遺伝子をpTrcHisAもしくはpTrcHis2Cに結合し、これらのGAD65t蛋白フラグメントとヒスチジンTagの融合蛋白を大腸菌(BL21)中で産生させ、Hisカラムで精製した結果、GAD65の中央部およびC端の蛋白は回収されたが、GAD65N端蛋白は回収されなかった。GAD65N端蛋白は大腸菌内で分解されている可能性が考えられた。回収されたGAD65の中央部およびC端の蛋白をGAD65ノックアウトNODマウスに投与して、部位特異的GAD65抗体の発現および糖尿病発症率の変化について現在検討中である。また、大腸菌を用いて回収されなかったGAD65N端蛋白については昆虫細胞株Sf9を用いた遺伝子発現・蛋白精製を試みている。現在GAD65N端蛋白遺伝子をトランスファーベクターであるpBlueBac4.5/V5-Hisに結合して、相同組み換えによりAcMNPVにGAD65N端蛋白遺伝子の導入を行っている。
|
Research Products
(3 results)