2004 Fiscal Year Annual Research Report
甲状腺ホルモン受容体βに特異的に結合するアクチベーターの同定
Project/Area Number |
16590902
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
加納 安彦 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (50252292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 善晴 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (80174308)
高岸 芳子 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (50024659)
妹尾 久雄 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (40135380)
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Keywords | 甲状腺ホルモン不応症 / 甲状腺ホルモン受容体 / コアクチベーター / 酵母Two-Hybridシステム / cDNA / クローニング |
Research Abstract |
甲状腺ホルモン不応症発症の原因となる変異を持つ甲状腺ホルモン受容体(TR)β特異的アクチベーターの同定に向けた第一段階として、酵母Two-Hybridシステムを用いてT_3依存的にTRβに結合するタンパクをコードするcDNAのクローニングを試みた。 【方法】 全長ヒトTRβ1 cDNAをGAL4 DNA結合ドメインを持ったベクター(pGBKT7)に組み込み(TR/BDプラスミド)、これをBaitとして酵母Two-Hybridシステムによりヒト肝臓cDNAライブラリー(AD/cDNAライブラリー、Clonthech社製)をスクリーニングした。 (1)酵母形質転換体のスクリーニング:TR/BDプラスミドによって形質転換した酵母AH109株とAD/cDNAライブラリーによって形質転換されたY187株を接合させ、15μMT_3を含む選択培地(SD/-Ade,-His,-Leu,-Trp)へ播種し、30℃にて3週間培養した(1次スクリーニング)。得られたコロニーをT_3含有および不含選択培地(SD/Ade,-His,-Leu,-Trp,+X-α-gal)に再度播種し、T_3依存的に成育するクローンのみを選抜した(2次スクリーニング)。 (2)プラスミドDNAの単離と塩基配列決定:T_3含有選択培地でのみ成育した酵母コロニーからプラスミドDNAを単離した。AD/cDNAライブラリーインサートをPCR法で増幅し部分塩基配列を決定した。また、PCR産物が得られなかったクローンはプラスミドDNAを大腸菌へ導入してプラスミドを単離し、塩基配列を決定した。 (3)データベース検索:得られた部分配列の情報を基に、ヒト完全長cDNAデータベースであるH-Invitationalデータベース(H-InvDB)を検索した。H-InvDBに登録されていない配列はGenBankを検索した。 【結果】 1次スクリーニングによって131個のクローンを得たが、2次スクリーニング後にT_3依存的に成育したクローン91個で、これまでに74クローンの部分配列を決定した。しかし、11クローンは液体培地中で成育しなかったため、偽陽性と判断した。部分塩基配列を決定した74クローンは、データベース検索した結果、26種類に分類できた。
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Research Products
(2 results)