2006 Fiscal Year Annual Research Report
血栓症における新しい病因の解明-性ステロイドによるプロテインSの調節とその異常-
Project/Area Number |
16590910
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大中 佳三 九州大学, 大学院医学研究院, 講師 (30325518)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高柳 涼一 九州大学, 大学院医学研究院, 教授 (30154917)
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Keywords | プロテインS / 血栓症 / ホルモン補充療法 / エストロゲン |
Research Abstract |
1.「ヒトプロテインS遺伝子の遺伝子多型(SNPs)とプロテインS抗原量の相関解析」 住民検診の受診女性を対象にプロテインS抗原量、プロテインS遺伝子の変異と遺伝子多型(SNPs)について解析した。解析した一般住民女性(380名)中プロテインS抗原量低下者が3名(0.8%)、プロテインS徳島(Protein S-K155E)を含むプロテインS遺伝子変異を有する者が12名(3.2%)に認められた。またプロテインS遺伝子のpromoter領域の遺伝子多型のひとつがプロテインS抗原量と有意に相関することを見いだした。 2.「マウスにおける妊娠および性ホルモン投与のプロテインSへの影響の検討とメカニズムの解明」 新たに確立したマウスプロテインSの測定系を用いて、妊娠マウスならびに性ホルモンを投与したマウスにおけるプロテインSを測定し、その影響を検討した。妊娠マウスでは非妊娠マウスに比べてプロテインSが低下していた。またエストロゲン投与群では非投与群に比べてプロテインSの低下を認めたが、プロゲステロン投与では非投与群と有意差を認めなかった。絨毛性ゴナドトロピン投与によりコントロールと比べプロテインSの低下を認めた。肝臓におけるプロテインSのmRNA発現は妊娠、エストロゲン投与、絨毛性ゴナドトロピン投与で低下を認めた。絨毛性ゴナドトロピン投与では肝臓におけるプロテインSの基本転写調節に必須である転写因子の発現抑制を認め、その関与が示唆された。
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