2004 Fiscal Year Annual Research Report
単一細胞移植法を用いた造血幹細胞から膵内分泌細胞への分化の検討
Project/Area Number |
16590935
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
桝屋 正浩 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (30281083)
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Keywords | 造血幹細胞 / 可塑性 / 肝細胞 |
Research Abstract |
まずEnforced green fluorescence protein (EGFP) transgenic mice(background : C57/BL6-Ly-5.2)から採取したtotal nucleated cellsを9.5Gyの放射線照射を行ったC57/BL6-Ly5.1miceに移植した。移植後2ヶ月の時点の末梢血を用いて移植細胞の生着を検討した結果、すべてのmiceで95%以上を示した。そこで、四塩化炭素を週2回8週間腹腔内投与して、肝障害モデルを作成した。但し、これらを(1)四塩化炭素のみ(2)四塩化炭素開始から1ヶ月後にG-CSFを5日間投与(3)四塩化炭素から1ヶ月後に3×10^5 EGFP+TNCを移植した3群に分けた。四塩化炭素処置をしないmiceでは肝臓内にEGFP陽性細胞を検出できなかった。四塩化炭素処置することで、肝臓は線維化し、EGFP陽性細胞が数多く肝臓内に浸潤していた。G-CSFの追加投与により肝臓の線維化が減少することが判明した。 次に、EGFP陽性細胞がどのような細胞であるのかを、CD45,Alb, AFRα-smooth muscleactinの抗体を用いた免疫組織染色法で検討した。その結果、EGFP陽性細胞の多くはCD45陽性であり、炎症細胞であると考えられた。Alb, AFP陽性細胞は少数であったが、α-smooth muscle actin陽性細胞は比較的多く検出できた。肝臓内のα-smooth muscle actin陽性細胞はhepatic stellate cellと考えられ、これらの細胞は骨髄細胞由来であることが判明した。現在、single EGFP+ CD34- Sca-1+ c-kit+ Lin-cellを移植したマウスで検討中である。これにより、hepatic stellate cellが造血幹細胞起源なのかが判明するものと期待している。
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