2004 Fiscal Year Annual Research Report
慢性肉芽腫症に対する選択的増幅遺伝子を用いた遺伝子治療臨床研究に向けた技術開発
Project/Area Number |
16590960
|
Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
高徳 正昭 自治医科大学, 医学部, 講師 (20285787)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 真寿 自治医科大学, 医学部, 助手 (60364501)
|
Keywords | 遺伝子治療 / 慢性肉芽腫症 / 造血幹細胞移植 |
Research Abstract |
慢性肉芽腫症(CGD)に対する遺伝子治療臨床応用に向けた技術開発 1.遺伝子導入用ベクターの構築 ヒトgp91phox遺伝子を選択的増幅遺伝子(SAG)システム搭載のレトロウイルスベクターに組み込み、まずマウス造血幹細胞を標的に遺伝子導入実験を行った。導入効率は、ほぼ50%以上を安定して到達し、かつin vitroで活性酸素産生(導入遺伝子の発現)が確認され、ベクターシステムがワークすることが確認できた。 2.遺伝子導入細胞の移植実験 1)移植前処置のない条件の検討 前処置なしの条件で、尾静脈注入移植(IV-BMT)で行う群と骨髄内移植(iBMT)で行う群で、生着効率を比較検討した。それぞれ、5匹のマウスで行ったが、両群とも生着が確認できなかった。前処置なしでの移植は、今回の実験系では困難であることがわかった。 2)移植前処置として放射線照射を行う検討 2Gyと4Gyの2群の非破壊的骨髄照射を行ったのちに、遺伝子導入細胞の移植を行った。このときもIV-BMTとiBMTの2群に分けて比較検討を行った。この結果、いずれの群でも生着は確認でき、2Gyの弱い照射の群でかつiBMTの群で生着効率、および活性酸素産生率(40-70%)で高い値を示した。 現在、移植後のマウスに関して、安全性の検討を行っているところである。
|
Research Products
(6 results)