2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16591011
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
里方 一郎 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70170800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 達雄 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (40345533)
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Keywords | メダカ / ENU / 先天異常 / ポジショナルクローニング |
Research Abstract |
平成16年度は、ENUによるメダカ突然変異体の作成およびスクリーニングを行った。ENUによるメダカ突然変異体の作成は、Ishikawaらの方法(Fish Biol J Medaka 10:27-29, 1999)に準じた。使用するメダカの系統は、南日本集団に属する近交系のHddR系統を用いた。変異体のスクリーニングは、古典的な3世代交配法により行った。得られた変異については、次世代でその遺伝性を確認した。現在までに、10種類余りの変異体が得られているが、さらに、より多くの変異体を得るために変異体の作成およびスクリーニングをくり返している。現在までに、骨格異常、脳の形態異常、眼の異常、鰭の異常を示す変異体などが得られているが、心大血管系に異常を示す変異体は、残念ながらまだ得られていない。本研究では、中枢神経系あるいは心大血管系に異常を示す変異体に焦点を絞るため、これらのヘテロ接合体のみを個体として継代して維持することにしている。それ以外の変異体については、Aokiらの方法(Zool Sci14:641-644, 1997)に準じて精子保存により系統を保存する。変異体の表現型の解析は、中枢神経系あるいは心大血管系に異常を示す変異体に絞って、詳細な表現型の解析を行っている。経時的に組織標本を作製し、関係すると思われる遺伝子発現をin situ hybridizationにより調べ、変異がどのような発生異常に起因するのかを明らかにする。平成17年度は、1,2の興味ある変異体系統に絞って、北日本集団に属する近交系のHNI系統との交配を行い、AFLP法(Nucleic Acids Res 23:4407-4414, 1995)などを用いた原因遺伝子のポジショナルクローニングを行う予定である。
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