2005 Fiscal Year Annual Research Report
腎糸球体上皮細胞に関連する新規蛋白の同定と機能解析
Project/Area Number |
16591012
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小林 武弘 新潟大学, 医歯学系, 講師 (90311670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池住 洋平 新潟大学, 医歯学総合病院, 助手 (70361897)
金子 詩子 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (20401747)
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Keywords | 腎臓 / ポドシン / 結合蛋白 |
Research Abstract |
Yeast-two-hybrid systemを用いて、マウス腎臓由来cDNAライブラリーを繰り返しスクリーニングすることによりポドシン(腎糸球体上皮細胞に特異的に存在する)と結合が予想される既知、未知の13クローンを得た。このうち7クローンは、リボゾーム蛋白やヒートショック蛋白であった。3クローンはネフリン、CD2AP、ポドシンであった。ネフリン、CD2APはポドシンと結合することが知られており、今回のアッセイ系が機能していると考えられた。また、ポドシンはホモ多量体を形成することが予測された。未知の3クローンは、ノーザンブロット解析ではいずれも腎臓に発現を認めた。このうち腎臓以外での発現が少ない(心臓や脳に弱い発現がある)1クローンについてPCR-RACE法を用いてcDNAの全コード領域を単離した。コード領域は1659塩基より成り、552アミノ酸をコードすると考えられた。遺伝子バンクを通じた検索では、明らかな機能モチーフは認めなかった。cDNAにFLAGエピトープを付加した後、発現ベクターに組み込みマウス上皮細胞に導入した。48時間後に全細胞抽出液を作成し、抗FLAG抗体を用いてウエスタンブロット解析したところ、導入した蛋白の発現を認めた。更に全細胞抽出液を抗FLAG抗体により免疫沈降し、抗ポドシン抗体でウエスタンブロット解析したところ、ポドシン蛋白の分子量の位置に淡いバンドを認め、この新規蛋白とポドシンが結合することが考えられた。組み換え蛋白を得るため、GST(グルタチオン-S-トランスフェラーゼ)との融合蛋白質として大腸菌に発現させた。融合蛋白質の発現を認めたが、不溶画分に分布し可溶性蛋白として精製が出来なかった。FLAGエピトープ、mycエピトープとの融合蛋白でも試みたが、同様の結果であった。抗体作成のため、cDNAから予測されるアミノ産配列から適当な抗原ペプチドを設計し、合成のうえ、ウサギを免疫した。
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