2006 Fiscal Year Annual Research Report
腎糸球体上皮細胞に関連する新規蛋白の同定と機能解析
Project/Area Number |
16591012
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小林 武弘 新潟大学, 医歯学系, 講師 (90311670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池住 洋平 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (70361897)
金子 詩子 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (20401747)
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Keywords | 腎臓 / ポドシン / 結合蛋白 |
Research Abstract |
Yeast-two-hybrid systemを用いて、マウス腎臓由来cDNAライブラリーのスクリーニングを行い、ポドシンと結合が予想される新規の蛋白質を同定した。cDNAのコード領域は当初1659塩基から成り552アミノ酸をコードすることが予想された。最近この新規蛋白質のホモロジー解析を改めて実施したところ、チンパンジーにおいてオルソログと考えられる315アミノ酸から成る機能不明な蛋白質が見出された。これによりこれまで解析してきたマウスの新規蛋白質は本来306アミノ酸から構成されていて、C端を欠いた蛋白と完全長の蛋白が融合し552アミノ酸となっていることが判明した。この306アミノ酸から成る新規蛋白のオルソログはラットとチンパンジーで同定でき、それぞれとのアミノ酸の一致率は98%(類似率100%)、81%(類似率92%)であった。この遺伝子cDNAにFLAGエピトープを付加した後、マウス上皮細胞に導入し安定形質転換株を得た。全細胞抽出液を調整し抗FLAG抗体を用いて免疫沈降を行った後、抗ポドシン抗体でウエスタンブロット解析を行ったところ陽性バンドを認め、この新規蛋白とポドシンが結合することが考えられた。また、この細胞株を抗FLAG抗体で免疫染色すると細胞質での発現が見られた。GST(グルタチオン-S-トランスフェラーゼ)との融合蛋白質として大腸菌に発現させ、細胞破砕液に対し抗GST抗体によりウエスタンブロット解析を行ったところ、可溶画分に組換え蛋白の発現を認めた。組換え蛋白とマウス上皮細胞抽出液を用いたプルダウンアッセイでもこの蛋白質とポドシンとの結合が確認できた。合成ペプチドを抗原にしてポリクロナール抗体の作成を試みたが、バックグラウンドが高くウエスタンブロット、細胞の免疫染色とも有意な結果が得られなかった。この新規蛋白に結合する蛋白を同定するためYeast-two-hybrid systemを用いてマウス腎臓由来cDNAライブラリーをスクリーニングし陽性クローンを得た。
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