2004 Fiscal Year Annual Research Report
新生児・乳幼児における細菌性スーパー抗原による感染症の免疫学的解析
Project/Area Number |
16591050
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
高橋 尚人 自治医科大学, 医学部, 助教授 (50197159)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 洋子 自治医科大学, 医学部, 助教授 (10238826)
郡司 勇治 自治医科大学, 医学部, 講師 (90245043)
矢田 ゆかり 自治医科大学, 医学部, 助手 (00296089)
齋藤 慎二 自治医科大学, 医学部, 助手 (50195989)
菊池 賢 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (60214748)
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Keywords | スーパー抗原 / TSST-1 / TSS / 新生児TSS様発疹症 / NTED / MRSA / 川崎病 |
Research Abstract |
I.研究体制の確立 flowcytometry解析用のコンピューター及び解析ソフトを購入し、詳細な解析が可能となった。また、必要なモノクローナル抗体を購入した。 II.TSS症例の解析 スーパー抗原による疾患が証明されているtoxic shock syndrome(TSS)2症例の、末梢血T細胞のTCR Vβレパートワ解析により、重要な知見が得られた。3歳の熱傷後TSSでは、新生児TSS様発疹症(NTED)で見られたTCR Vβ2陽性T細胞の急激なdeletionは見られず、緩徐な減少を示し、約1ヶ月後に正常化した。これにより、幼児のスーパー抗原への回復期の反応は新生児と異なり、成人に近いことがわかった。また、1歳のやはり熱傷後TSS例で、急性期にTCR Vβ2陽性T細胞が末梢血から一時的にほぼ消失していた。しかし、その数日後に、急速な活性化・増幅が確認された。この現象は新生児TSS様発疹症(NTED)でも見られた興味深いものであるが、幼児でも新生児と同様、スーパー抗原に対する特異的T細胞の急性期の反応は単純でないことが確認されたことになる。 III.川崎病症例の解析 上記のTSSの結果から、スーパー抗原による疾患においても、その急性期に特異的T細胞は増幅しているとは限らないことが証明されたことから、川崎病症例においても、特異的T細胞の詳細な解析が必要と考えられた。現在、15症例解析において、4例にTCR Vβ2陽性T細胞の変化を認めた。今後さらに症例数を増加し結論を出したい。 IV.新生児TSS様発疹症の解析 16年度にアンケート調査を行う計画であったが、現在NTEDは全国的にやや減少傾向と考えられ、急ぐ必要はないと判断し、17年度に行うこととした。
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Research Products
(2 results)