2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16591069
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
尾内 善広 独立行政法人理化学研究所, 消化器系疾患関連遺伝子研究チーム, 研究員 (30360522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐地 勉 学校法人東邦大学, 医学部・小児科学第一講座, 教授 (50120275)
岸 文雄 国立大学法人鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40153077)
尾内 一信 川崎医科大学, 医学部, 教授 (80351899)
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Keywords | 川崎病 / 罹患同胞対解析 / 一塩基多型 / CD40 ligand / 冠動脈病変 |
Research Abstract |
川崎病の発症感受性遺伝子を決定する目的で78組の同胞対DNAサンプルを用いた罹患同胞対解析を行い、連鎖の傾向を示す候補領域を数カ所の染色体上に限局化した。そのうち7番、12番、19番染色体上の領域に存在する遺伝子に関する多型(主として一塩基多型;SNPs)のデータベース検索を行った。これらの多型について川崎病患者群と対照群間での頻度の比較を行うため、川崎病患者由来DNA検体の収集を行った。平成17年2月22日現在において川崎病孤発例442検体の収集を終えており、このDNA試料についてSNPタイピングを体系的に行っている。X染色体に関しては位置的候補遺伝子であるCD40リガンド遺伝子についての検討を行った。CD40リガンド遺伝子内のSNPに関する情報を得るため約16,000塩基からなる遺伝子領域を24人のDNAを使ってシークエンス解析を行い、合計22個のSNPの存在を明らかにした。見出したSNPについてペアワイズ連鎖不平衡解析を行い、連鎖不平衡地図を作製した。作成した地図を元にSNPを選定し、患者・対照相関研究を行った。その結果CD40リガンド遺伝子のイントロン4内に存在するSNPが川崎病男児の冠状動脈病変の発生に相関することを明らかにした。同SNPは日本人集団での頻度が約15%と、見出したSNPの中で最も高かったが、コーカソイド96人のDNAの検討では1%に満たないことも判明した。このことは集団による疾患頻度の違いに関与する可能性も示唆される結果であると考えられた。
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Research Products
(1 results)