2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16591095
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鈴木 民夫 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30206502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富田 靖 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70108512)
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Keywords | 眼皮膚白皮症4型 / ヘルマンスキーパドラック症候群 / メラニン / メラノソーム / 白皮症 / 遺伝性対側性色素異常症 / 遺伝性色素異常症 |
Research Abstract |
我々はさまざまな遺伝性色素異常症から下記の代表的疾患を取り上げ、その病因遺伝子の同定と機能解析を展開中である。1)眼皮膚白皮症4型(OCA4):報告例がこれまでにわずか1例(トルコ人)であり、遺伝子変異型と臨床症状との関係については、全く解析されていない。我々は75例の日本人眼皮膚白皮症患者の遺伝子スクリーニングをしたところ、18例のOCA4型症例を見いだした。そこで、これらの症例の詳細な臨床症状と変異型を比較検討したところ、同じ遺伝子の変異でありながら変異の場所により、臨床症状はかなり異なることが判明した。また、in vitro培養メラノサイトを用いて、正常型および変異OCA4cDNAを導入して、遺伝子変異型とメラニン合成低下の程度を詳細に解析したところ、臨床的にほとんどメラニン産生を示さない変異については、メラニン産生をほとんど認めなかった。2)Hermansky-Pudlak Syndrome 4型(HPS4):HPS4遺伝子産物に対する抗体を作成し、ウエスタンブロットにて、HPS4タンパクのモニタリングが可能となった。それを使用して、HPS1モデルマウス培養細胞では、HPS1分子のみならずHPS4分子も消失していること、HPS1分子を代償的に発現させると、HPS4分子も回復することが証明できた。3)遺伝性対側性色素異常症(DSH):我々は、本疾患の病因遺伝子がDouble-Stranded RNA-specific adenosine deaminase(DSRAD)であることを同定した。そこで、DSRAD遺伝子変異がどのようにしてDSHの臨床症状をもたらすのかを16症例を集積して解明した。その結果、遺伝子変異型と臨床症状との間になんらかの関係は認めなかった。また本疾患との異同が問題になっている遺伝性汎発性色素異常症や網状肢端色素異常症(北村)の症例についてもDSRAD遺伝子変異スクリーニングを行い、後者では本遺伝子に異常がないことを証明した。
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Research Products
(6 results)