2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16591095
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鈴木 民夫 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (30206502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富田 靖 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70108512)
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Keywords | 眼皮膚白皮症 / ヘルマンスキーパドラック症候群 / メラニン / メラノソーム / 白皮症 / 遺伝性色素異常症 / 遺伝性対側性色素異常症 / メンブレントラフィック |
Research Abstract |
近年のゲノムプロジェクトの推進と色素異常モデルマウスの確立により、皮膚や眼の虹彩の色調を決定するメラニンの合成に関わる研究は急速な発展を遂げている。我々は、未知の部分が多いメラニンおよびメラノソーム生合成機構とその制御機構の解明を最終目的として、さまざまな遺伝性色素異常症から下記の代表的疾患を取り上げ、その病因遺伝子の機能解析を展開した。 1.眼皮膚白皮症4型(OCA4):我々は、日本人眼皮膚白皮症患者において主要病型の1つであるOCA4型患者において、もっとも存在頻度が高いD157N変異アリルのハプロ解析を行い、創始者効果の存在を証明し、それによって存在頻度が高くなったことを示した。 2.Hermansky-Pudlak症候群(HPS):日本人におけるHPSについては、その疾患頻度の低さによりく多くの点が未知である。そこで我々は、臨床的には単純型白皮症と診断されている日本人白皮症患者において、HPS患者がどの程度含まれているかを検討するために、原因遺伝子が未確定の症例24例のHPS1遺伝子の変異スクリーニングを行ない、日本人白皮症患者全体の約10%がHPSである事を見出した。 3.遺伝性対側性色素異常症(DSH):新たなDSH患者において、我々のグループが2003年に明らかにした遺伝性対側性色素異常症(DSH)の原因遺伝子であるDouble-stranded RNA-specific adenosine deaminase(DSRAD or ADAR1)の変異スクリーニングを行い、新たに16症例を報告するとともに、これまで同一疾患ではないかと疑われていた網状肢端色素沈着症と遺伝性全身性色素異常症が、全く別の疾患であることを遺伝子レベルで明らかにした。
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Research Products
(6 results)