2005 Fiscal Year Annual Research Report
衝動性と脂質代謝、免疫能。摂食障害と若年うつ病、社会不安障害患者の比較
Project/Area Number |
16591153
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
永田 利彦 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (80237528)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池谷 俊哉 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (80295708)
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Keywords | Bulimia nervosa / Adiponectin / Leptin / Anxiety / Psycho-neuro-immunology |
Research Abstract |
DSM-IV診断による神経性過食症(以下BN群)16例と健常対象者(以下C群)14名に文書で同意を得た後、自記式の臨床評価尺度としてEating Disorder Inventory (EDI)、Beck Depression Inventory (BDI)、State-Trait Anxiety Inventory (SATI)を施行した。さらに、8から10a.m.の間にヘパリン添加の試験管に採血し、-80℃で測定まで保存した。leptin、adiponectinレベルはenzyme-linked immunosorbent assay (ELISA)キット(Quantikine^【○!R】, R & D System Inc., Minneapolis, MN)によって測定した。なお、全例女性であった。 年齢はBN群23.1±3.9歳(標準偏差)、C群24.9±3.5歳、Body Mass IndexはBN群19.7±2.、C群19.8±0.8で両群間で有意差はなかった。血漿中のLeptinはBN群が0.50±0.23ng/ml、C群が0.42±0.09ng/mlとBN群はC群より有意に高値(p=.04)であった。一方、AdiponectinはBN群が2.30±1.49μg/ml、C群が5.11±3.76μg/mlとBN群が低値の傾向(p=.07)を示した。 また予想外にadiponectinは血糖やコレステロールではなく、不安(STAI state、r=-.43、p=.02)や神経性過食症の症状であるEDIの下位尺度[Interpersonal Distrust (r=-.40,p=.03)、Maturity Fear (r=-.37,p=.04)]と有意な相関を示した。 この様に、なぜadiponectinが神経性過食症患者の不安症状と有意な相関を示したかは不明であるが、今後のさらなる検討の可能性が示された。
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Research Products
(4 results)