2005 Fiscal Year Annual Research Report
統合失調症発症脆弱性におけるcalcineurin関連遺伝子の関与
Project/Area Number |
16591176
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Research Institution | RIKEN |
Principal Investigator |
山田 和男 独立行政法人理化学研究所, 分子精神科学研究チーム, 研究員 (10322695)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 哲生 独立行政法人理化学研究所, 分子精神科学研究チーム, 研究員 (80373281)
吉川 武男 独立行政法人理化学研究所, 分子精神科学研究チーム, チームリーダー (30249958)
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Keywords | calcineurin / protein phosphatase / PPP3CC / 統合失調症 / 伝達連鎖不平衡テスト / 関連研究 / SNP |
Research Abstract |
calcineurin gamma subunitをコードするPPP3CC遺伝子における統合失調症での有意な伝達連鎖不平衡およびcalcineurin regulatory subunitノックアウトマウスでの統合失調症類似の行動変化などの報告から、統合失調症とcalcineurin系情報伝達との関連が注目されている。そこで、本研究では統合失調症への関与が考えられる14のcalcineurin関連遺伝子について、日本人統合失調症家系を用いて系統的に遺伝子多型の検出および遺伝統計学的検討を行った。その結果、PPP3CC遺伝子を含む4つの遺伝子で有意な伝達連鎖不平衡が確認された。さらに、統合失調症患者死後脳ではこれらの遺伝子発現が減少していることも確認した。これらの結果は統合失調症への関与が従来指摘されてきたdopamine系、NMDA系情報伝達の異常に続く「第3のパスウェイ」としてcalcineurin系情報伝達の重要性を示唆するものである。また、calcineurin系情報伝達はdopamine系、NMDA系はもとより脳内情報伝達に関わるさまざまな遺伝子と複雑なクロストークを形成していることから、それらの相互作用が疾患感受性に関与している可能性もある。我々は、得られたcalcineurin関連統合失調症候補遺伝子について、さらにin vitro expression assayを行い、機能的変異のsignal cascadeの中での役割、相互作用などについても検討した(これらの結果については、現在論文投稿中である)。
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Research Products
(12 results)