2004 Fiscal Year Annual Research Report
陽子線治療におけるレンジ走査式ディスタル形状位置検出器の基礎的開発研究
Project/Area Number |
16591183
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
安岡 聖 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (50200499)
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Keywords | 陽子線治療 / CCDカメラ / シンチレータ / 線量分布 / 測定深 |
Research Abstract |
平成16年度は装置の設計と製作、及び検出器の購入を主に行った。現有設備のパーソナルコンピューターを使用して、測定深制御部及び形状位置検出器部の設計を行った。測定深制御部は、2枚の幅40cm高さ20cm厚み0-8cmのクサビ型アクリルブロックを2列並進型X軸ステージ(1列は自動制御、1列は手動制御)上で移動させることにより測定深を0cmから14cmまで変えられるタイプのレンジシフタとした。形状位置検出器は20cm×20cm×1mm厚のプラスチックシンチレーターとし、これを測定深制御部の直下流位置に陽子線ビーム軸に対して11.31°の傾きを持たせて設置する。高感度CCDカメラを陽子線ビーム軸に対して22.62°形状位置検出器の後方に設置し、ビームにより形状位置検出器に映し出されたある測定深度における線量分布画像を撮影する。この装置により、20cm×20cm×14cmの照射野内の線量分布に対するディスタル形状位置、及びホットスポット、コールドスポットの位置確認がオンラインで可能になる。更に、陽子線治療用の照射野形成装置として装備されているビームライン上のレンジシフタを変え、深度の異なるデータを結合することにより、測定深の範囲を容易に14cm以上に拡大できる。 CCDカメラ(カメラコントローラ付)、画像取得装置、シンチレーター板、を購入し、形状位置検出器部の製作を行った。また、測定深制御部の製作を行った。 今後は、加速器ゲート信号を画像撮影及び測定深移動のためのトリガーとして使用できるように、トリガーシステム部のソフトウエアー開発を行う。また、測定深制御部及び形状位置検出器部の動作試験、及びビーム試験を行う。
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