2006 Fiscal Year Annual Research Report
FDG PETによる肺癌分子標的治療の関連遺伝子発現の評価と治療効果予測
Project/Area Number |
16591232
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
東 光太郎 金沢医科大学, 医学部, 教授 (50189750)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 善道 金沢医科大学, 医学部, 教授 (50271375)
栂 博久 金沢医科大学, 医学部, 教授 (90142554)
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Keywords | FDG PET / 肺腺癌 / 血管新生 / hypoxia inducible factor / glucose transporter / DNA microarray / hypoxia / 分子標的治療 |
Research Abstract |
未治療の肺腺癌患者29例を対象として、FDG PETにより生体における肺癌の糖代謝活性(FDG集積度)を測定した。術後、肺癌の外科的切除標本を用い免疫組織化学染色法にてglucose transporter-1およびHypoxia inducible factor 2αを測定した。その結果、肺癌のFDG集積度はglucose transporter-1およびHypoxia inducible factor 2αの発現と有意な正の相関関係があった。次に未治療の肺腺癌患者6例を対象として、FDG PETにより生体における肺癌の糖代謝活性(FDG集積度)を測定し、糖代謝活性の高い肺癌と低い肺癌の2群に分類した。術後、肺癌の外科的切除標本を用いDNA microarray法にて2群の間で発現に有意差がある遺伝子を抽出した。その結果、glucose transporter-1遺伝子とHypoxia inducible factor 2αの発現に差を認めた。すなわち糖代謝活性の高い肺腺癌はglucose transporter-1とHypoxia inducible factor 2αの遺伝子発現が高かった。平成18年度の結果から、FDGの肺腺癌への集積はhypoxiaの影響を受け、hypoxiaの状態ではがん細胞膜のglucose transporter-1の発現が増加しFDG集積が増加することが推測された。以上のことから、肺腺癌のFDG集積度からhypoxiaの程度を推測することが可能であり、FDG PETにより新生血管を標的とした分子標的治療の治療効果を治療前に予測できることが示唆された。
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Research Products
(3 results)