2005 Fiscal Year Annual Research Report
ストレス蛋白によるエピトープ型癌ワクチンの増強効果
Project/Area Number |
16591263
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
永田 康浩 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (80336164)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鵜殿 平一郎 理化学研究所, 横浜研究所・免疫・アレルギー科学総合研究センター, チームリーダー (50260659)
兼松 隆之 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40128004)
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Keywords | 熱ショック蛋白 / NY-ESO-1 / 樹状細胞 / NY-ESO-1 |
Research Abstract |
ストレス蛋白は、内在性ペプチドを効率よく抗原提示細胞のHLAクラスI上に提示することで抗腫瘍効果を示すと考えられている。本研究では、癌抗原ペプチドがストレス蛋白によって効率良く樹状細胞のHLAクラスI上に提示されるメカニズムを明らかにし,さらに特異的T細胞を誘導することで新たな癌ワクチンの開発基盤を築く。 1.NY-ESO-1抗原決定基とhsc70の融合蛋白の作製 健常人末梢血からtotal RNAを抽出した。RNAからRT-PCRによりhsc70のcDNAを得た。5'末端および3'末端のどちらか一方にNY-ESO-1の抗原決定基を含むプライマーを用いてcDNAを増幅し、NY-ESO-1とhsc70の融合遺伝子を作成した。融合遺伝子を発現ベクター(pQE31)に組み込み、さらに大腸菌(M15株)に導入しNY-ESO-1とhsc70の融合蛋白を発現させた。融合蛋白は菌体を破砕して抽出した後、さらに核酸・エンドトキシン除去剤を用いて精製を行った。 2.抗原提示細胞(樹状細胞)の誘導 樹状細胞は、健常人末梢血単核球から単球を分離し、IL-4、GM-CSF存在下で5日間培養して誘導した。誘導された樹状細胞はフローサイトメトリーにより未成熟であることを確認した。 3.抗原提示能の確認 NY-ESO-1とhsc70の融合蛋白を用いて樹状細胞を感作した。さらに、感作された樹状細胞をNY-ESO-1抗原特異的細胞傷害性T細胞(CTL)と培養し、CTLからのIFNγ産生をELISPOT assayにより確認した。
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Research Products
(1 results)